大会で「最も面白い」と言われる準々決勝の甲子園。
この日も炎天下の中4試合が行われ、
4強が出揃いました。
この日の4試合は、
強豪が持っている力を発揮して快勝するゲームが続き、
いよいよ頂点が見えてきましたね。
ワタシが特に注目していたのは第1試合と第3試合。
明石商の中森投手と星稜の奥川投手。
この大会を代表する好投手が、
果たしてどう使われるのか?
ここにフォーカスしていました。
第1試合の明石商。
3回戦で狭間監督は、
我慢に我慢を重ねて中森を登板させず。
あの苦しい試合の中、
エースを登板させずに勝ち切ったのはすごい采配だなと思ったのですが、
ひょっとしたら中森のコンディションが悪いということも考えられるなぁ・・・
そんなことも少しだけ頭をよぎってはいました。
そしてこの日の先発を注目していたのですが。。。
3回戦と同じ左腕の杉戸が連投で先発のマウンドに。
試合の展開は序盤から、
明石商にとってはこれ以上ないものとなりましたが、
中盤から強打の八戸学院光星がジワジワと追い上げて6回に同点に追いつかれてしまいました。
しかし監督はここでも動かず。
「やはり中森はコンディション不良なのか」
と思っていたら、
同点の7回、
二死3塁の勝ち越されるピンチで、
ついに中森はマウンドに上がりました。
なんだかこのシーン、
ドキドキしながら眺めていましたが、
中森は初戦に見せたのと同じような素晴らしい球を投げ込みこのピンチを切り抜けていきました。
そしてこれでリズムをつかんだ明石商はすぐに勝ち越し点をあげ、
これを残り2イニング、
中森がしっかりと守り切って快勝。
選抜に続いて準決勝進出を決めました。
見事な戦いぶりでしたが、
さて準決勝はどのような投手のつなぎになるのでしょうか。
まだ狭間監督の「腹の中」は全く読めません。
それにしても、
見ていて興味津々の、
面白い監督さんが出てきたものです。
いいじゃないですか、
少しばかりガッツポーズがハデだって。
思いっきり喜びを表す監督さん、
ワタシは大好きだけどなぁ。
ヤボなこと言いなさんなって。
そして第3試合には、
前日の大激戦を制した星稜が登場。
予想通り奥川投手はベンチスタート。
大方の予想は、
奥川は終盤ピンチになったら出てくるのではないかというもの。
監督さん、本人の談話からも、
そういった感じのゲームプランだったようですね。
しかし試合は、
2回戦に続いて先発した萩原が見事なピッチングを見せると、
打線がこれでもかと大爆発。
序盤で試合を決め、
奥川をしっかり休ませることができました。
全国制覇に向け、
星稜にとってこの試合は大きかったですね。
打撃陣はこの試合では気持ちよくバットが振れていました。
なんとなく県大会の終盤から、
プレッシャーなのか今ひとつ気持ち良く振れていなかったバットが、
この日で吹っ切れたような感じで、
特徴である長打も出始めましたね。
1試合4本塁打とは恐れ入りました。
色々な意味で、
3回戦の智辯和歌山戦が契機となった感じがしますね。
初の全国制覇に向けて、
視界がかなりひらけてきました。
第2試合は、
中京学院大中京の勢いが、
作新学院を飲み込みました。
元選手の逆転満塁アーチ、
なんだか劇画調に、
ボールがゆっくりゆっくりと、
スタンドに飛び込んでいった感覚がありました。
この勢いはホンモノ。
次の試合で、
奥川先発が予想される星稜に、
いかに挑んでいくでしょうか。
しのいでしのいで得意の「ラッキー7」が来るような展開に持ち込めば、
もしやもあり得るのではないかと思います。
それには今大会好調のエース不後の頑張りが絶対に必要になってきます。
第4試合は、
開始直後に関東一が3ランで先制するという、
試合としてはとても面白くなりそうな立ち上がりとなりましたが、
そこは実力で上回る履正社。
全く慌てる様子なく反撃し、
中盤で逆転して突き放す理想の展開。
この日はエース清水が見事なピッチングを披露して、
関東一に反撃の隙を与えませんでした。
関東一としては、
早い回にあと1点でも追加していれば展開も違ったとは思いますが、
精一杯の戦いぶりだったなと思います。
力が大きく上回る相手に対して、
最後までよく頑張ったと言えるのではないでしょうか。
さあ、
4強が出揃いましたね。
どのチームも実力あり、勢いありで、
最高の雰囲気でここまで勝ち上がっています。
今日は一日休養日になりますが、
しっかりと体を休めて、
次の戦いに備えてほしいと思っています。
この1日の休みが、
もしかするとこれまでの勢いをパタリと止めてしまう、
そんなこともあるのではとワタシは思っています。
かつての大会でも、
雨の順延の後、
そういう感じの戦いになってしまったチーム、
いくつもあります。
本当にコンディションの持って行き方というのは、
難しいものだと思います。
しかしそういったこともすべて織り込んでの、
最後の2つの試合になります。
準決勝、そして決勝。
すべてがピークになったチームに、
栄冠は輝きます。
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