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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

第101回全国高校野球選手権 第11日 感動で震えが止まらない

2019年08月18日 | 高校野球

第11日、3回戦の甲子園。

前日連続のサヨナラ決着に沸いた甲子園は、
この日も大接戦ばかりの試合になり、
朝8時から夜8時までビッシリ、
感動が詰まった1日となりました。

なんといってもハイライトは第2試合。
優勝の行方を左右するとまで言われた強豪対決、
星稜vs智辯和歌山は、
期待をはるかに超えた高校野球史に残る素晴らしい戦いとなりました。

試合の焦点はなんといっても、
この年代のNO1ピッチャーである星稜の奥川と、
今大会屈指の破壊力を誇る智辯和歌山打線の対決でした。

どうなるか固唾を飲んで見守っていた高校野球ファンは、
試合が進むにつれて奥川投手のあまりにも素晴らしいピッチングに魅了されっ放しでした。

速球はMAX154キロを記録し、
なおかつものすごいキレで内外角に正確にその軌道を刻んでいきました。

鋭い曲がりのスライダーは智辯和歌山の各打者のバットをあざ笑うかのように、
ほとんど試合全部で空を切らせ続けました。
そしてこの日解禁したというフォークのキレも抜群。

あの超絶な智辯和歌山打線が、
延長14回をやっても、
そして二回あった無死一、二塁というタイブレークでも、
ほとんど全くチャンスらしいチャンスを作れなかったという事実が、
何よりもこの日の奥川の見事すぎるピッチングを証明していました。

この日の奥川のピッチングは、
40ン年間ずっとほとんどの試合を観戦してきたワタシにとっても、
「史上最高のピッチング」
といっても差し支えない、
最高級のピッチングでした。

今日のピッチングなら、
プロのチームでもそうは打てないピッチングでしょう。
いやぁ、
素晴らしすぎた。

しかしそんな奥川のピッチングをもってしても、
勝利を掴むには14イニングもかかったのは、
智辯和歌山の投手を含めた守りの頑張りに他なりません。
彼らの頑張りこそが、
この試合を球史に残るものにした大きな要因です。
彼らの頑張りもまた、
震えがくるほどの感動をワタシに与えてくれました。

投手を含めた守りには一抹の不安を残すというのがこれまでの智辯和歌山のチームカラーでしたが、
プロの捕手を長く勤めた中谷監督は、
そんなチームカラーを良い方に導いていき、
本当に粘り強く守れるチームに変身させましたね。

この日の何度もサヨナラのピンチを防いだ冷静な守りは、
本当に見事なものでした。
これからの智辯和歌山には、
大いに期待できると思わせてくれました。

自信を持っていた打線はわずかにシングルヒットが3本のみで、
チャンスらしいチャンスもありませんでしたが、
それは仕方がないでしょう。

今日の奥川のピッチングなら、
昨年の大阪桐蔭にも、
KK時代のPLにも、
やまびこ打線の池田にも、
全くバッティングをさせることはなかったでしょうね。
史上最強のピッチングでした。

あの智辯和歌山から23三振です。

それにしても決着はサヨナラ3ラン。
去年は同じタイブレークでサヨナラ満塁弾で敗れた星稜が、
その悔しさを全て晴らすような決着になりましたが、
校歌斉唱の時の奥川投手の目には、
光る涙がありましたね。
それだけ苦しい試合だったのでしょうね。

しかしこの試合は、
奥川投手のこれからの長い野球人生において、
必ずや糧になる試合になるだろうと確信しています。

両校の選手に、
本当にありがとうという言葉を、
心から贈りたいと思います。

そういえばテレビ桟敷では、
高嶋監督と山下監督という、
両校を一から強豪に育て上げた「中興の祖」が呉越同舟、
お隣同士に座って解説をしてくれました。

それを聴きながら試合を見ているファンの幸せなことと言ったら。。。。
これ以上のことはちょっと、
想像できません。

しかし引退したとはいえ、
まだまだ自分の学校の『勝負事』となれば目が血走ってくる二人、
序盤と違って延長に入ってからは、
めっきりと口数も減って完全に『戦闘モード』に入っていましたね。

やっぱり二人とも”闘将”。
こうでなくちゃね。
 
 
この第2試合の後、
しばらくワタシはぼーっと余韻に浸っていたのですが、
そんなことを許してはくれないのが甲子園の野球。
この後の第3、第4試合もドキドキが止まらない大接戦。
最後の一球まで試合の趨勢が全くわからないシビれる試合となりました。

第3試合は、
開始直後に敦賀気比の3番・杉田選手が頭へのデッドボールで無念の退場となってしまいました。
彼は2回戦でサイクルヒットを達成した敦賀気比打線の看板。
それだけにこの日の敦賀気比は〝飛車抜き〟で戦わざるを得なくなり、
そのハンディがジワジワとチームに効いてきてしまいました。

とは言え全力プレーの中のアクシデントだけに、
不運というしかありません。

終盤は一点を巡る、
ヒリヒリした攻防が続きましたが、
最後に仙台育英がピンチを一年生バッテリーに託して切り抜けたのには、
度肝を抜かれました。

この仙台育英、
考えている以上に骨太のチームで、
東北初の大旗を獲る可能性、
十分にある気もしてきました。

そして第3試合が終わってのんびりと第4試合を観戦していたら、
この試合もすごいことになって、
結局最後の最後まで、
ドキドキが止まらない日になりました。

第4試合は、
2回戦で選抜準優勝の習志野に完勝した鶴岡東に注目して見ていたら、
関東一の足を使った鋭い攻撃の見事さにも改めて感心して、
後半の両軍一歩も引かない試合に魅了されていました。
いい試合でした。

そしてナイターという設定が、
激戦をよりドラマチックに演出してくれて、
キラキラと両軍の選手が光り輝いて見えました。
関東一も、
いつも神宮で見ているよりもずっと素晴らしいチームに見えました。

鶴岡東の池田、
関東一の土屋と、
後半に出てきた両チームのエースの素晴らしいピッチングにも魅了されましたね。
気迫を前面に出してのしのぎ合い、
しびれました。

本当に勝負は時の運。
勝敗はつきましたが、
両チームともにこの大甲子園で素晴らしい戦いを行なったという思い出は、
いつまで経っても色あせることはないでしょう。

さあ、今日はいよいよ準々決勝。

高校野球で一番面白いと言われる1日がやってきます。

激戦必至のカードはこちら。

第1試合 八戸学院光星 vs 明石商
第2試合 作新学院 vs 中京学院大中京
第3試合 星稜 vs 仙台育英
第4試合 関東一 vs 履正社

どの試合も面白そうです。
実力は伯仲といって差し支えないでしょう。

もう、
面白くて面白くて、
一瞬でも目が離せません。


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