K デイズ・オブ・ブルー第1巻の感想です。
イエローさんの小説「K lost small world」を読んだ後に改めて一気に読むと、ARIAで毎月読んでいたときとはまた別の感覚がありました。
今回続けて読めてよかったです。
第1話 東京法務局戸籍課第四分室寮棟
セプター4がストレインを捕らえる仕事描写から始まりますが、内容は主に寮での日常生活です。
セプター4全体が描かれていますが、日高視点で見た伏見が一番比重が大きいです。
伏見は若いのにナンバー3の地位にあり、しかも元吠舞羅という微妙な立ち位置で、組織の中では浮いていて本人も溶け込もうとはしていません。
それをなんとかしようとする日高は、まあ率直に言えばお節介ですが、いい子です。
多分学校でもクラスになじめない子がいるとついなんとかしようとしてしまう性格だったのでしょう。
個人的には淡島さんのラストのセリフ「総員…歓談!」がとても好き。
この人真面目に言ってるっていう感じがたまりません。
第2話 LONELY BABY
ストレインの赤ちゃん騒動です。
捨てられた赤ちゃんに振り回され慌てる青モブたちとは違って、宗像室長がなかなか堂に入った抱っこぶりでした。
まあそれはともかく、初めて読んだときに比べて印象の強さが一番違ったのが、日高の「子供を愛してない親なんていねーよ」と言う場面。
迷いなくこう言ってしまう日高は、やっぱり親に愛され、多分それ以外も善意の人に囲まれ幸せに育ったんですね。
その言葉を背中で聞く伏見ですが、「K lost small world」を読んだ後だと、いろいろ考えてしまいますね。
第3話 淡島の休日
淡島さんと庶務課の事務員吉野さんが、いなくなった黒ネコのクロちゃんを探すお話。
休日なのに淡島さん大活躍です。
毒蛇を一撃で倒したのは淡島さん。
サソリを倒したのはクロちゃん。
毒グモをナイフで刺したのは伏見でした。
ラストにはバーHOMRAのマスター特製のカクテルが披露されます。(飲みたくはない)
第4話 痕
セプター4に入ったばかりの頃の伏見の回想と、宗像に訊かれて答える伏見の王観が印象的でした。
回想の方は、まだ八田と一緒に暮らし、戦闘でもコンビを組んでいた頃の癖が抜けない頃の思い出です。
「慣れるさ」「すぐに慣れる」と自分に言い聞かせるようにしながらも、八田の気配を感じてしまう伏見がもうなんというか。
王観の方は、伏見は「存在が圧倒的ってだけで王なんだ」と言い、赤青王は似ていないし正反対ですらないと言いますが、もし周防にこういう質問をされたらまともに答えられない気がします。
平気で、それも結構ぞんざいに答えられるところが相性なのかなと思いました。
第5話 白あん煮込み豆腐パニック(前編)
馬刺し再登場です。
今回は新キャラ「王子」が登場します。
妙な能力を持つストレイン「王子」が白あん煮込み豆腐(旧名馬刺し)を狙い、馬刺しに会いに来ていたアンナを見そめて「姫」と呼び追いかけてきます。
赤青たくさんのキャラが登場して楽しいです。
後編は先月末発売のARIAに載っています。
全部読んでいるはずなのに一気に読むとまたなかなかいいです。
通常版の裏表紙が室長と尊さんというのもうれしかったです。
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右が通常版、左がアニメイト版の裏表紙です。