この間、初めて都電荒川線に乗りました。
夕方だったので利用者が多く、すごく混んでました。
混む時間帯は車両数を増やせばいいのにと思いましたが、そんなことを言ったら鉄道ファンの方に怒られそうですね。
一両でトコトコ走る姿が可愛らしいんですから。
人混みと喧騒が嫌いな私は、必要に迫られない限り、東京には出かけません。
仕事に必要な楽譜を買いに行ったり、楽器のメンテナンスをしに楽器屋さんに行ったり。
演奏会も都内のホールで催されることが多いので、東京に出る理由の一つです。
地方に住んでいて不便なのは、お買い物です。
静かで人が少ないのは気に入っているんですけど、楽器屋さんの専門性の高さと、欲しい物に関する品揃えの豊富さでは都会には敵いません。
往復の電車賃を考えると、送料がかかってもネットショッピングで買った方がお得なんですけど、ネットでは取り扱ってなかったり、楽譜の場合は編曲の楽器編成や調性に関する情報が注文時に分からないと、届いた実物が欲しいものではない可能性もあります。
特に急ぎで欲しい時には、結局、直接買いに行った方が早かったりするんですよね。
元来が出不精なので、自分の住み慣れた場所から離れて、知らない土地を歩くのはなかなか疲れます。
皇族の方々は、ご公務で年間幾度となく国内外を行ったり来たりするのですから、それは本当に大変ですよね。
長時間の移動だけでも、かなりの疲労だと思います。
あのような雅な方々が、どんな体力作りをなさっているのか、ちょっと気になります。(栄養ドリンクとか、サプリのタブレットを摂取するお姿なんて想像できないですよね…)
さて、旅といえば思い出すのがこの本です。
《東海道中膝栗毛 日本古典文学全集49》(1975、小学館)
作者の十返舎一九(1765-1831)さんが生まれたのは今から252年前。
本名は重田貞一(しげたさだかつ)というのですが、子供の時に「市九」と呼ばれていたそうで、筆名はそこから来ているのではないかと思われます。
現在の静岡県静岡市出身で、お父さんは町奉行の同心(今でいう地方公務員ですかね)だったそうです。
一九さんも、大阪(当時は大坂)で役人をしていた時期があったようですが、その後、執筆の世界に転身しました。
一九さんは文才だけでなく、絵心もあったらしく、挿絵を描くのも上手だったようです。
この作品が出版されたのは1802年、一九さんが37歳の時。作品はヒットして、一九さんは人気作家になりました。
(私も今年、37歳なのですが、なにもヒットしませんなぁ…)
後に、ドタバタ喜劇を意味する代名詞の如く使われるようになった、「弥次さん北さん」で親しまれているこの作品は、歴史や国語の教科書に載っているので、ご存知の方がほとんどだと思います。
ちょうど今月、シネマ歌舞伎で《東海道中膝栗毛》が上映されていますね。
市川染五郎さんと市川猿之助さんが主演です。
シネマ歌舞伎では、なんとラスベガスまで行く設定になっているようですが、原作で弥次郎兵衛さんと北八さんが江戸から目指すのは京都です。
(当初の目的は伊勢参りですが。)
なんとなく、二人旅のような印象を受けますが、実際には旅をする仲間が他にもいて、みんなでワイワイ騒ぎながらの道中でした。
一人旅も気楽でいいですが、大勢での旅行も楽しいですよね。
学生時代の卒業旅行を思い出します。
私は温泉が好きなので、テレビ番組で温泉宿特集があるとつい見てしまいます。
実際に温泉に入れなくても見るだけで、ほっこりします。
俗に言う「行ったつもり」「入ったつもり」です。
そんなふうに、時間がなくて旅行ができない時(お金もないね…)、ガイドブックや時刻表を見て、旅行をしている気分に浸るのが、私は結構好きです。(はいはい。暗いし、セコイですよ。笑)
しかも、《東海道中膝栗毛》の舞台は江戸時代なので、現代にいながら江戸時代への時間旅行も楽しめてしまいますよ。
(変な車に乗って超高速で走ったり、ゴールデン・ゲート・ブリッジの橋桁のてっぺんに立って雷に打たれたりしなくてもいいんですよ。)
私の好きな作家さんの一人、遠藤周作(1923-96)さんもこの本が愛読書だったそうで、長旅に出られる時には必携だったとか。
私は基本的に、映像を見るより文章を読む方が好きなタイプなのですが、この作品に関しては映画を観てみたいと思います。
時代劇が好きだということもありますが、素朴なユーモアに溢れたこの作品は、日本人の心のふるさとを描いているようで、ほのぼのします。
シネマ歌舞伎版でもいいのですが、こちらはちょっと現代的にアレンジしている模様です。
(なにせ、ラスベガスですし…)
もう少し原作に忠実なものがないか、他に探してみましたら、この作品をベースにしたミュージカル時代劇なる映画があるそうです。
《弥次喜多道中記》(日本、1938)
作られた時代からも分かるとおり、戦前のトーキー作品です。
「美丈夫」という言葉がお似合いの片岡千恵蔵(1903-1983)さんの主演で、レビューでも面白いと書いてあるので、是非観てみたいのですが、私がいつも利用しているネットレンタルでは扱ってないようで、がっかりです。
店舗で検索すると、置いてある店はあるのですが、電車(JR常磐線)で3駅先の店なんですよね…
う~ん、微妙。田舎って面倒くさ~い。
夕方だったので利用者が多く、すごく混んでました。
混む時間帯は車両数を増やせばいいのにと思いましたが、そんなことを言ったら鉄道ファンの方に怒られそうですね。
一両でトコトコ走る姿が可愛らしいんですから。
人混みと喧騒が嫌いな私は、必要に迫られない限り、東京には出かけません。
仕事に必要な楽譜を買いに行ったり、楽器のメンテナンスをしに楽器屋さんに行ったり。
演奏会も都内のホールで催されることが多いので、東京に出る理由の一つです。
地方に住んでいて不便なのは、お買い物です。
静かで人が少ないのは気に入っているんですけど、楽器屋さんの専門性の高さと、欲しい物に関する品揃えの豊富さでは都会には敵いません。
往復の電車賃を考えると、送料がかかってもネットショッピングで買った方がお得なんですけど、ネットでは取り扱ってなかったり、楽譜の場合は編曲の楽器編成や調性に関する情報が注文時に分からないと、届いた実物が欲しいものではない可能性もあります。
特に急ぎで欲しい時には、結局、直接買いに行った方が早かったりするんですよね。
元来が出不精なので、自分の住み慣れた場所から離れて、知らない土地を歩くのはなかなか疲れます。
皇族の方々は、ご公務で年間幾度となく国内外を行ったり来たりするのですから、それは本当に大変ですよね。
長時間の移動だけでも、かなりの疲労だと思います。
あのような雅な方々が、どんな体力作りをなさっているのか、ちょっと気になります。(栄養ドリンクとか、サプリのタブレットを摂取するお姿なんて想像できないですよね…)
さて、旅といえば思い出すのがこの本です。
《東海道中膝栗毛 日本古典文学全集49》(1975、小学館)
作者の十返舎一九(1765-1831)さんが生まれたのは今から252年前。
本名は重田貞一(しげたさだかつ)というのですが、子供の時に「市九」と呼ばれていたそうで、筆名はそこから来ているのではないかと思われます。
現在の静岡県静岡市出身で、お父さんは町奉行の同心(今でいう地方公務員ですかね)だったそうです。
一九さんも、大阪(当時は大坂)で役人をしていた時期があったようですが、その後、執筆の世界に転身しました。
一九さんは文才だけでなく、絵心もあったらしく、挿絵を描くのも上手だったようです。
この作品が出版されたのは1802年、一九さんが37歳の時。作品はヒットして、一九さんは人気作家になりました。
(私も今年、37歳なのですが、なにもヒットしませんなぁ…)
後に、ドタバタ喜劇を意味する代名詞の如く使われるようになった、「弥次さん北さん」で親しまれているこの作品は、歴史や国語の教科書に載っているので、ご存知の方がほとんどだと思います。
ちょうど今月、シネマ歌舞伎で《東海道中膝栗毛》が上映されていますね。
市川染五郎さんと市川猿之助さんが主演です。
シネマ歌舞伎では、なんとラスベガスまで行く設定になっているようですが、原作で弥次郎兵衛さんと北八さんが江戸から目指すのは京都です。
(当初の目的は伊勢参りですが。)
なんとなく、二人旅のような印象を受けますが、実際には旅をする仲間が他にもいて、みんなでワイワイ騒ぎながらの道中でした。
一人旅も気楽でいいですが、大勢での旅行も楽しいですよね。
学生時代の卒業旅行を思い出します。
私は温泉が好きなので、テレビ番組で温泉宿特集があるとつい見てしまいます。
実際に温泉に入れなくても見るだけで、ほっこりします。
俗に言う「行ったつもり」「入ったつもり」です。
そんなふうに、時間がなくて旅行ができない時(お金もないね…)、ガイドブックや時刻表を見て、旅行をしている気分に浸るのが、私は結構好きです。(はいはい。暗いし、セコイですよ。笑)
しかも、《東海道中膝栗毛》の舞台は江戸時代なので、現代にいながら江戸時代への時間旅行も楽しめてしまいますよ。
(変な車に乗って超高速で走ったり、ゴールデン・ゲート・ブリッジの橋桁のてっぺんに立って雷に打たれたりしなくてもいいんですよ。)
私の好きな作家さんの一人、遠藤周作(1923-96)さんもこの本が愛読書だったそうで、長旅に出られる時には必携だったとか。
私は基本的に、映像を見るより文章を読む方が好きなタイプなのですが、この作品に関しては映画を観てみたいと思います。
時代劇が好きだということもありますが、素朴なユーモアに溢れたこの作品は、日本人の心のふるさとを描いているようで、ほのぼのします。
シネマ歌舞伎版でもいいのですが、こちらはちょっと現代的にアレンジしている模様です。
(なにせ、ラスベガスですし…)
もう少し原作に忠実なものがないか、他に探してみましたら、この作品をベースにしたミュージカル時代劇なる映画があるそうです。
《弥次喜多道中記》(日本、1938)
作られた時代からも分かるとおり、戦前のトーキー作品です。
「美丈夫」という言葉がお似合いの片岡千恵蔵(1903-1983)さんの主演で、レビューでも面白いと書いてあるので、是非観てみたいのですが、私がいつも利用しているネットレンタルでは扱ってないようで、がっかりです。
店舗で検索すると、置いてある店はあるのですが、電車(JR常磐線)で3駅先の店なんですよね…
う~ん、微妙。田舎って面倒くさ~い。
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