
十月だというのに暑くて、久しぶりに扇風機をつけた午後
緩やかな風と、やわらかな感触
買い物に行かなければいけないから身支度をする、何気ない午後
君も今頃、こんな午後の中にいるのだろうか
坂をくだっていくと、水色のミニカーが落ちていた
どこかの子供が落としたらしい
家に帰って、ミニカーがないことに気付いて泣いていないかな
坂の途中でミニカーもなんだか寂しそう
そういえば最近、甥っ子の顔を観ていない
運動会、一番になれたかな?
日曜日はどこもかしこも大賑わい
あっちにカップル、こっちにカップル
あっちにファミリー、こっちもファミリー
こんな風景は幸せの風景
一人の僕は、こんな店の雰囲気が大好きで
人の幸せを願えることほど幸福なことはないと、
店を出て家路を急ぐ
ふと、『君は今日は笑顔でいるだろうか』と思う
うん、きっと沢山笑ってるよね
だって、君の笑顔をいつも願っているんだから
家に帰り『ただいま。』と言う
秋桜が出迎えるいつもの場所
当たり前の日常と、十月の日曜日