奥山の朝の彩
相続いや争続
何時だったか、ラジオから
弁護士先生がコメンテーターだったと思います。
先生曰く「争続」にならない為にも正しい遺言状を書いときましょう。
と言うお話でした。
「相続が争続」とは上手く言ったものだ。
おそらく弁護士先生仲間内では結構と揶揄して使われているだろうと思いました。
それだけ世間では相続が争続になって困っておられる方が多いのでは・・・。
私事。
私は建築業に就く前は田舎で登記関係の仕事に就いていました。
かれこれ40年程前の事です。
当時、親父の余命が少ない事を医師から告げられていた事と、
世間では相続でややこしい問題が起きていることも知っていました。
実家は小さな規模の農業(通称5反百姓・田圃を5反ほど所有)を営んでいました。
親父の親父、すなわち私の祖父が亡くなってしばらくしたのち、親父の命にも限りがあるので、
親父に思い切って叔父・叔母・従弟と相続で争う事のない様に、親父に「爺さんからの相続を済ませてほしい」と
思い切って言いました。
親父は「俺を殺すのか」なって言って怒りましたが、親父自身も少なからず健康に不安を持っていたのでしょう。
(手術後で本人にはガンと告知していません。)
私の言葉を受け入れ、兄弟・姉妹(5人兄弟)から承諾の印をもらって生前に登記を済ませてくれました。
相続の手続きが終えた後、一年足らずで親父はあちらの世界に逝ったのですが、
これがもし手続きが遅く成っていたら・・・。
私が親父に代わって叔父・叔母から実印を・・・・・と思う時、相続がひょっとしたら「争続」になっていたかも知れません。
とも角、石川で建築業を創業し先年廃業するまで、先祖から相続した少ない資産が大いに役立ました。
感謝・感謝・先祖に合掌です。