ナットの隙間・・・・・・深く考えた事もない?
日経ホームビルダーから記事を抜粋。
ユーザーが住宅会社を訴えた欠陥住宅裁判ではナットの緩みが構造的安全性に
関る重大な欠陥とされた例【東京地裁2004年5月13日判決】もある。
ナットの緩みは施工会社の施工瑕疵とされる可能性がある。
これは乾燥収縮後に締め直すなど、施工側で対処すべきだろう。
・・・と記載されています。
上記は建築業者にとっては大変な判決と気付かなければならないのでは。
読まれた貴方が建築業者であるのでしたらその対策は必ず取って頂きたいです。
誰もが知ってのとおり【ここに業者の安易な考えが起きている】
木材はひび割れを起こします、そして必ず木痩も起こします。
山から切り出した木材は、材種によって含水率が表面では150%にもなるそうです。
木材を自然放置【自然乾燥】で約10年程度で、大気の湿度と平衡した状態
【平衡含水率】に成るそうです。
この時の含水率が15%程度【自然乾燥の限度】と言われています。
乾燥材と言えば15%前後と思って下さい。
だから、木材を15%以下にしておく事で、大きな狂いを生じないと言う事ですね。
所で、含水率が30%程度切った所からから収縮が起き狂いも生じる様です。
俗に木が動く、暴れる,捻じれる等と言いますね。
勿論、動き易い木も有れば、動き難い木があるから、すべてに当てはまりませんが、
中途半端な乾燥材は材種よっては不具合が生じる可能性もある訳です。
さて、ここに資料が有ります。
未乾燥木材を含水率10%、まで乾燥させると、120mm角材【柱】では約6.5ミリ
収縮、
含水率20%を10%に乾燥させると3.3ミリ、
乾燥木材の15%から10%に下げると1.6ミリの収縮との実験結が果有ります。
それで、梁360ミリならば、
未乾燥なら19、5ミリ
次に20%を10%にすれば9.7ミリ
乾燥した梁15%を10%にすれば4.8ミリとなっています。
これから見ても結構木痩せを起しているのが解りますね。
見えない所で、時間の経過と共に構造躯体が変化をしているのです。
独立直後の事ですが、
他社で建築した建物に一階部分に二階を増築したのです。
棟が上がった日でした。
棟梁が私に一言、「社長、約4分余り【12ミリ】高さが違っている」
傾いていたのです。
当時は未乾燥木材での建築が大半、柱、桁が痩せたのです。
この経験も有って隙間防止用ナット【締め直しの出来るナット】等を用いました。
最終的にはナットを自動的に締め増す装置「シメール」を全棟に取り入れ、
ナットを常に締め付け、隙間の起きない状態にしています。
【写真の黒い丸い部分がシメールです】・・・・・次回に続きます。
まじめな社長の真面目な社長の住まい造り実践会 代表米田正憲
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