さて、今の住宅は接合金物や耐震金具を多用し耐風・耐震性能を高めています。
プレカット工法【上棟前の木作り】でよりその傾向がより強くなっています。
昔の手刻み【木作り】に比べて簡単な仕口であるからその接合部分は金具と
ナットで固定しています。
そこで肝心のナットが緩めば・・・・・・・ですね。
参考に一昔前は、大工さんも現場にゆとりが有りました。
上棟後4ヶ月5ヶ月はあたり前の時代でした。
それが、プレハブ住宅においては40日から50日程度、
木造住宅でもコスト重視なら基礎工事も含めて2ヶ月足らずで完成する現場も
見受けます。
私的に偏見で見ればこれで注文住宅?なんて思っています。
そこで、工期にゆとりがあった時代は、
建築時に締めたナットは内部壁を仕上げる前に再度締め直しをしたのです。
ナットの2度締めです。
それが、今では工期短縮、経費節減でこの工程が削られました。
もっとも以前に比べて乾燥材や集成材が使われる様になって来ていますが、
先にも言いましたが、20%の含水率が10%になれば、柱なら3.3ミリ桁なら9.7ミリも収縮と有ります。
これから見ても、そこそこの乾燥材でも痩せているのですね。
だからと言って建築時に強く締める事は木材の繊維を壊し【強度を落とす】ます。
それを大工さんは知ってナット2度締め作業をしていたのです。
緩む事を知っていたのですね。
【今では、その事すら知らない若い現場監督が多い】
更に今日の価格競争ですね。
コストダウンを図れば乾燥木材より未乾燥木材=中途半端な乾燥材となります。
一般的にすべてに乾燥材を用いる業者は少ないと材木店から聞いています。
となれば、怖いですね。
時間の経過でナットは手で回るくらい緩んでいると考えても間違いが有りません。
隙間は地震、台風が来れば揺れを増幅します。
そしてその隙間は揺れる度に大きくなり、同時に揺れも大きく増幅されます。
【ナットが緩み危険で有ったから、東京地裁で欠陥施工と判決されたのでは】
災害を大きくさせる一因が建物の隙間です。それは雨洩れの原因にもなります。
木材の品質しかり、
見えない所の取り扱い方でその性能が左右されると言う事ですね。
まじめな社長の真面目な住まい造り実践会 代表 米田正憲
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