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同じ家でも中身が違う事を外部から判断できます。
出来上がった建物を見て比べても何の価値があるのかは別として、
価格を下げる家造りが見えて来ますので解り難い坪単価の違いを
知る上で少しは参考になるのではと思います。
この場合は隣家が比較対照で地盤高が同じならより解りやすいです。
じっくり見比べれば外観から構造体が見えてきます。
先ずローコスト系の家は、基礎高・家の高さが断然低いのです。
それに基本的に総2階で、軒先や屋根材でも見分けが付きます。
プレハブ系も総2階タイプが基本です。
総2階で階高を低く、軒先を短くしその上、メーターモジュールにするだけで
材料費と手間賃が減り価格は楽して下がります。
さらに屋根材を軽くします。屋根材が軽いと構造材も細く出来ます。
(瓦葺きにすれば骨組みから変えなければなりません。)
楽して儲ける仕組みを商品化した家です。フランチャイズの家になります。
良い家を造ると言うより楽して儲けを考える工務店は大金を叩いて
このシステムに入会し商品を買っているのです。
コストダウン=利益追求型の家はギリギリまで部材を削っています。
もっとも総2階タイプが悪いのかと言えばそうでは有りません。
むしろ変形したプランよりメリットは多くあります。
同じ大きさ(建坪)、同じ部材であれば総2階タイプは下屋のあるタイプに
比べて価格は下がります。
しかしコストを下げる為に意図的に提案された総2階の家は、
柱や梁・桁(横架材)の構造材をギリギリまで細くしているので
必ずしも安全とは言えません。ここに問題があるのです。
この場合はすべてにおいてゆとりが有りません。当然、安全率が低くなります。
そして、屋根高や天井の懐が低いので、防音や断熱性能が劣ります。
この様な家では壁に有るべき下地材(ヌキ)も有りません。
それに合板を多く用いています。
合板の耐用年数を考えれば耐力壁や屋根下地材には使いたくないです。
特に屋根下地材の合板は劣化が早いです。築20年程度で大抵合板は腐っています。
(もっとも、最近は合板が高くなりました。合板を多用している業者は困っているでしょう。)
コストダウンを前提に生まれたローコスト系の総2階。
まじめな工務店が造くる安全と安心を確保した総2階。
同じタイプの総2階であってもちょっと気をつければ外観から違いが見えてきます。
建築前でしたら短計図(かなばかり図)から比較出来ます。図面を参照にして下さい。
もっとも、価格を重視して寸足らずで構造材の細い家を造るのも造らないのも
選ばれるのは貴方です。
「安くて良い家」なんて言葉の上だけで、キャッチコピーに踊らされない事です。
家族の安全を守るのは大人の責任です。そして安物買いの銭失いにならない為にも。
基準法をクリアーしていてもギリギリの耐震等級1では
阪神淡路大震災の地震力で倒壊します。
単に坪単価?と言う前に住まいの基本性能を確認する事が
大切な家族を守る事になります。
私は決してローコスト住宅を否定していません。
しかし安かろう、悪かろうがあたり前でした。
もっとも高くても悪い家が多かったのも事実です。
全国でクレームの悲鳴が役所に殺到しました。
そこで性能保証制度や瑕疵保証制度が出来ました。
この制度のお蔭で、造り手の意識改革も進みましたが、
残念な事にまだまだトラブルは絶えません。
その中で、上記のようなコストダウンの手法が増えて来ました。
これは楽して儲けたい業者の利益追求で決してユーザーの皆様の味方では有りません。
永年持っていたこだわりをなくした工務店や元々こだわりの無い家造りのメーカーが
巾をきかしていますが、まじめな工務店は家造りの良心を大切にしています。
(棟数をふやせば良心は薄れる)
近くを見回しても、こだわりを持っている工務店は売る為のFCには加盟していません。
価格や外観それに住宅設備に目を奪われる事無く
永く住み心地の良い家造りをお願いします。
まじめな社長のまじめな家造り実践会 代表米田正憲