山本太郎議員「(秘密保護法案)採決の日に人が集まって、議員を国会の中に入れないようにすればいい」(ガジェット通信の記事より)
アーティストやその作品を批判するのにこんな意見をよく聞きます。
それは「作品やアーティスト自体はそうでもないけど、そのファンが嫌いだから嫌い」というものです。
はっきりいって作品それ自体と直接関わりないもので評価するのは言いがかりです。
ファンの反応に目配せしてから自分の態度を決めるのは卑怯ですらあります。
しかし、一方でファンの自意識を助長しやすいタイプの作品も中にはあります。
ミュージシャンでいうなら個人的な体験に基づいた歌ばかりだと、ファンはまるでその人自身になったかのような錯覚をします。
また奇抜な歌詞や曲調なら「これが分かる自分は特別だ」と思わせます。
少し冷めたファンにとってそういうのが少しうっとうしく思う気持ちは僕もわかります。
その点、次のワシントン条約会議で絶滅危惧種に指定される予定の僕のような「プログレッシブ・ロック」ファンは間逆の存在です。
新宿ディスクユニオンの「プログレ館」へ向かう地下階段は、まるで世を忍ぶかのようで皆一様に背中を丸めて降りていきます。
さて、今年の流行語対象にもノミネートされた秘密保護法案ですが。
僕も疑問点はいくつもあるのですが、かといって抗議運動している人たちの味方もあんまりしたくない複雑な気分です。
この法案の目的は数年内に確実に訪れるであろう極東地域の危機への準備だと感じています。
そういった国際情勢の視点が抜け落ち気味なのが戦前から続くお決まりの光景で、それが一番の心配です。