鳩山友紀夫「(靖国参拝に関して)安倍首相のような個人の思いだけで国益を損なう行為は、国に対する背信行為ではないのか」
鳩山由紀夫さんが首相に就任しその自由すぎる政治手腕を発揮して以来、今だによく聞く批判があります。
「彼は本当に東大を出たのか?」
例えば公立の中学生でいわゆる勉強が「できる」層というのは全体の5%に過ぎません。
それ以外の多くの人は、志望校に入れないなどの挫折を経験します。
運良く上位5%に入っても、後に上には上がいることを思い知り、普通より強い劣等感を抱く人も多いです。
そんなわけで、多くの人が「勉強」に対して何かしらのコンプレックスを持っています。
そこで、鳩山さんのような例を見て、二通りの流派がでてきます。
ひとつは「勉強と頭の良さなんて無関係だ」という流派です。
ふたつめは「彼は金持ちだから裏口で入ったに決まってる」という流派です。
ひとつめは、勉強に挫折したトラウマから勉強の全てを否定して自分を納得させたい人です。
ふたつめは、勉強と仕事をこなす上での頭の良さを同一視しすぎてしまう、勉強至上主義者です。
僕にはどちらも極論すぎて正しいとは思えません。
勉強ができるためには知能の他にも自制心などが必要とされますし、ひとつの大切な指針にはなるのは間違いありません。
しかし一概に「知能」といっても、その意味は実に多種多様です。
理系と文系という違いだけでも頭の使い方にはかなりの差が生まれます。
それに手先が器用だったり、楽器がうまかったり、ダンスが得意なのだって知能が高い証拠です。
手や足に命令を出しているのはあくまで我々の脳みそなのですから。
社会に出れば、ストレスに強かったり人間関係を円滑にこなせることなどの大切さも身にしみて感じます。
鳩山さんは裏口入学などでなく立派に東大を卒業した勉強が良くできた方なのだと僕は思います。
曲がりなりにも一国の最高責任者にまで上り詰めたわけですし、政治家に向いてなかったとも言い切れません。
ただ、それが当の日本にとってはなかなかに不幸でした。