大学生たちが “ブラックバイト”労働組合結成(NHKのニュースより)
世の中に俗に『陰謀論』といわれるものがあります。
政財界のエリートが、人々の自由と平等の名のもとに、国をなくし世界統一政府を目指しているという説です。
たしかに冷戦終結後は特にヒトやモノの行き来が自由になり世界は狭くなる一方です。
そんな陰の組織があるのかどうかはともかく、今もなんとなくそっちの方向に向かっているように思えます。
それに日本の学校教育を受けたなら、そんな陰謀ならむしろ大歓迎だという人も多いでしょう。
国がなくなり人類がひとつになれば、きっと戦争も人種差別もない素晴らしい世界になるはずです。
しかし、本当にそうでしょうか?
上記事のように、バイトを例にとってみましょう。
バイトを安く使いたい経営者にとって、一番困るのはバイト達が団結することです。
しかもバイト労働組合の団体がいくつもあったら、お互いに駆け引きされ、余計に交渉が不利になるかもしれません。
そこで、ずる賢い経営者は考えます。
バイトは自由で気軽にやめることもできるというメリットばかりをすり込んでいくのです。
すると、バイトたちは「バイトなのに労働組合なんてわざわざ面倒くさいことを増やしてどうする」という気分になります。
そして、自由の名のもとに団結することを嫌がるようになり、結果、経営者はバイトをこき使うことができます。
バイトは人々、労働組合は国、そして経営者は政財界のグローバル・エリートたちです。
国内の多くのインテリや文化人のように自由や平等や平和という言葉に酔いしれるのもいいでしょう。
しかし、国という後ろ盾をなくし、個人個人バラバラになった人々は権力の前に無力です。
それは、今のパレスチナやチベット、ウイグル自治区などの現状を見ても明らかです。
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