佐藤史生の「夢みる惑星」が好きである。昔からずっと。
付き合いは狭い方なので沢山の人に聞いたわけではないが、萩尾望都、大島弓子は読んでも、佐藤史生はね、という知人ばかりだった。佐藤史生の名前さえ知らない人もいた。昔は。
古いコミック版を各巻2冊以上持って読んでいた。そのうち文庫版も出て、けっこうファンが居るんだとわかって嬉しかった。
そうしたら豪華愛蔵版というのも出て、早速買った。
七生子シリーズ辺りから、上手い人だと思っていた。ストーリーはもちろん、デッサンが上手い。特に足の形が。
裸足を描くのは難しい。ちゃんと省略しないとゴツゴツした感じになってしまう。ヘタすると間抜けな感じになってしまう。まあ、顔だってそうなんだが。
足が上手く描ける人の絵は、他のところも安心して見ていられる。
「夢みる惑星」のストーリーで火星から地球に来て云々のところも、竜が普通に登場していることも、天変地異で滅んでしまうところも、本当のこととしか思えなかった。こういうのを「古代の記憶」と言うのかもしれない。
愛蔵版二巻目の表紙、翼竜に乗って夜空を行くシーンが印象的で、この絵を写しました。