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伊勢根付職人 梶浦明日香の『手のひらの幸せ』

サン=テグジュペリ・星の王子さまより

『きみのバラが、きみにとってかけがえのないものになったのは、きみがバラのために費やした時間のためなんだ』

星の王子さまより

とても美しいかけがえのないバラだと思っていたバラは、本当はいくらでも同じようなものがあって、たった一つだと思っていたバラもよくある普通のバラだった。
王子様は落ち込むのだけれど、そこから彼は絆について学んでいって、たどり着いた答えが上のコメント。

手に入れてしまうと、ひどくつまらないものに思えたり、隣の芝が青く見えることなんていっぱいある。
自分にはもっと相応しいバラがあるんじゃないかと思ったり、バラを大切にすることがひどくしんどい心持ちになったり。
いくらでも別の花はあるのだから。
でも、それでもそのバラが特別なのは、そこに費やした時間や思いがあるから。

大切なものは、目には見えない。
時間や、思いや、絆というものは、目には見えない。大切だという心は、目には見えない。
だからこそ、その目には見えない大切にしている思いを感じて、汲み取って、水をやる。

やる気という芽が枯れていなければ、きっと綺麗な花が咲く。


そう信じて、もう丸13年。
土壌を耕し、栄養をやり、水をやり続けているのです。
私は、日本を伝統工芸の花でいっぱいにしたいのです。探さなくても、当たり前に咲いている、日本の誇る風景にしたいのです。







写真は、数年前に行った箱根の星の王子さまミュージアムにて
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