2020年10月訪問
★命の再生 三内丸山遺跡 青森
『三内丸山遺跡』の中には、たくさんの墳墓が出土しています。
大人の墓地も、子どもの墓地も出土しています、そして大人と子どもは別の場所に埋葬されています。埋葬形態もいろいろです。
ここでは子どもの埋葬についてみてみましょう。
『縄文時代』では、子どもは『土器』に入れて埋葬することが多く見られます。
どうして『縄文人』達は子どもの亡骸を『土器』に入れたのでしょう。
現在の考古学者の多くが、この行為は、『縄文人』が『土器』を女性の体内に見立てていたのではと考えています。つまり、この埋葬された子どもたちが、再び体内に入り、もう一度生まれてくると考えていたということです。
『土器』の中に動物やヒスイなどの宝石を入れたものも見つかっています、これも再生への望みの表れと考えられています。「これらの物も再び生まれてきてほしい」、という「再生、復活、豊穣」の願いだったというのですね。
ここに、『縄文人』たちの生命への願望、精神性を強く感じます。