2021年7月訪問
さすが美人画の大家 ミネアポリス美術館 日本絵画の名品
鳥居清長 サントリー美術館
『鳥居清長』宝暦2年(1752)~文化12年(1815) 鳥居派四代目 浮世絵師
《三廻神社の夕立》江戸時代 天明7年(1787)頃 大判錦絵三枚編
『宝井其角』(1661~1707)の句を題材にしたものです。
江戸のヴィーナスと呼ばれる八頭身美人を描くことで知られた『清長』。
こうしてみると本当に八頭身の美人たちが、急に来た夕立に
様々な体の動きを見せています。
小走りに駆ける者、傘をさし始める者、傘を届ける者。
それぞれにポーズをとっています。
小走りで、裾は開きちらりと見える内腿が色っぽいですね。
本当に江戸の粋を感じます。
先ほどのこの作品のモチーフの俳句ですが、
《夕立や田を見めぐりの神ならば》『其角』の雨乞いの句です。
今では天で雷神になった俳人たちが描かれています。
江戸時代は、風流や粋が重要視されました、
どうでしょう今ではあまりこういったことが大切にされなくなり、
世の中が殺伐としているように思いませんか。