★ あっと驚く 遠近法の利用 サンタ・マリア・プレッソ・サン・サティロ教会 ミラノ
昨日は『サンタ・マリア・プレッソ・サン・サティロ教会』のイコンの話をしました、その画像を覚えていますか、主祭壇から後陣にかけて素晴らしいですよね、天井も素晴らしいです。
と、感じられた方が多いのではないでしょうか、改めてご覧ください。
ところがこれは遠近法を利用した目の錯覚によるものなのです。
横から見てみましょう、どうでしょう、奥行きは90センチぐらいだそうです、この教会は土地の形から、後陣を作ることができなかったんですね、そこで『ドナート・ブラマンテ』が遠近法を取り入れたこのような方法を思いついたのでしょう。
これは壁に描かれた絵なのです。
『レオナルド ダ ヴィンチ』もこの構想にかかわっていたのでしょうか、少なくとも彼はこれを見て、いろいろな意見を言ったに違いありません。
皆さんは遠近法という手法がいつ頃発明されたかご存じですか?
これは意外に古く、紀元前5世紀ごろのギリシャで舞台に描いた絵が始まりだそうです。
本格的に意識して使い始められたのはルネッサンス期で、『ジオット』が有名ですね、その後は多くの画家たちによって発展されました。
『レオナルド ダ ヴィンチ』の『最後の晩餐』においてはすべての視点はキリストの頬に収束するということが証明されています、彼は遠近法を数学的にほぼ計算しつくし、それに基づいて絵を描いたわけです。
この教会はこんなに面白さ満載なのにあまり、紹介されていません、皆さんぜひ、この教会に行って、この後陣を実感してください、それから、『ドナート・ブラマンテ』と『レオナルド ダ ヴィンチ』が難しい顔をして色々と議論していたことを想像してください。
丸天井です、これは遠近法を利用したものではありません。