四季の山を歩き、思い、創造する。
凌 手記
四日市moderate 出張シノギングの様子
5月に続いて今年二度目の三重県四日市市moderateの出張シノギング。
「鈴鹿は荒れる」
ここ数回の出張シノギングにおける降雪、防風低温、ヒル地獄といったいろいろな出来事によって、我々のあいだでこう形容されるようになった。
今回の舞台もその鈴鹿エリア。マニュアル車のmoderate社用車で向かう山麓方面はどんより重い雲がたれ込めている。天気予報では晴れのはずだったが、今朝になって大気不安定による雷と局地的降雨の注意報が発令された。やはり鈴鹿は荒れるのか?
駐車スペースには早くも数台の参加者の車が止まっていて、その後も次々とシノラー志願者が集まって来た。灰汁の強い凌アイテムを身に付けた我々を見た一般登山者から「その衣装は何ですか?」と質問される(笑)そりゃあそうですよね、ハンテンにフタエズボンやハカマスカートを身に付けた集団を見たら誰だってそう思うに違いない。怪訝そうな表情でこちらを見てこそこそ話しているのはどうやらシノギング初参加の女性グループのようだ。そーっと近寄ってご挨拶。怯える彼女たちの不安を取り除いておく(取り除けたのかは不明)。
大半はリピート参加のシノラーだが初参加の人もいるので、いつものように凌とシノギングについてなが〜い立ち話。
その後、低山小道具研究家の森勝氏にバトンタッチして地図読みとコンパスの基本のお話しをみっちり。
やっぱり今回も前置きだけで一時間半。しかしそれはとても大事なことなので端折るわけにはいかない。さあ、凌ぐぞ!という意識をもって出陣。
駐車スペースから間もなく、橋を渡ったところの朽ちた建造物脇から凌ぎ始める。こんなところに古いテープのマーキング。おそらくこの尾根を794m圏に導いているのであろう。
だが、われわれはそんなに高いところまで行きたくないのでテープとおさらば。
目指すは南西方向にあるはずの林道。尾根を少し登って支尾根を降りれば楽に林道に出れるが、シノギングなのであえてのストレートウォーク。
降りられそうなところを見極めて降りる。
登れそうなところを見極めて登る。
そうして無事に林道に出た。思ったよりも気温が高く汗が噴き出る。荒れる鈴鹿に適応できる着こなしで挑んだがやや過剰だったか・・・。
一息入れるために林道脇でショートロープワーク。森勝氏から「汗をかいた衣類を乾かすための物干し」のお題。ひとりのシノラーが自在結びを使って見事にビンビンに張ってくれた。
森勝氏のロープバッグは確かモンベル。
クナイとツユハラヒを着けてすっかりこの集団に溶け込んだ初参加のシノラー志願者。
林道をうろうろしながら渡渉ポイントを探す。S岳への登山道のようだが、ちょっとそこまで使わせていただく。
登るよ~。
現在地確認するよ~。
凌ぐよ~。
すっ転ばないで〜。
また登るよ~。
登って、降りて、ちいさいアップダウンに渓が入り組んだ地形に、このあたりから現在地の把握が困難になる(俺がね・・・)。
難度の高い地図読みと言っておこう。
東に行けば398m圏に出ますからね。大丈夫、大丈夫(汗)と言いながら、MのM氏にこっそり現在地を教えてもらう(笑)頼りになるな~。
ここを登れば・・・。
休憩広場に到着〜。早速ハンモックを広げてお昼の準備。シノギングイベントではハンモックのお試しもあるので、実際のフィールドでハンモックの使い勝手を感じてもらうことができる。
もちろん、凌アイテムのお試しも。アグラスカートは秋冬シノギングの停滞時には欠かせない。
少々テクニカルな引き上げシステムを披露する森勝氏。負傷した人を少ない力で引き上げることができる。
ハンモックでのんびりタイム。
筋肉のある人は薄着でも寒くないみたい。
若干白目がちでしたが撮らせていただきました。
約2時間のお昼休憩はあっという間に終わって出立の時間。
広場から尾根を東南東に辿る。
意外に痩せていたり、ちょい悪だったりするのも面白い。
採石場跡付近の公園のような平坦地に出た。
あとは駐車スペースまで舗装路を辿るだけ。しかし、微妙に登りの微妙に長い最後の舗装路が疲れましたよ。
最後に、決して笑ってはいけないやつ。みんないい表情!
今回のシノギングに参加して下さったみなさまありがとうございました。
地形図で見れば「ええっ・・・」と思うほど狭いエリアをうろうろしただけですが、それ以上の疲労と充実を感じてもらえたら幸いです。
これがシノギングです。
あんなに狭いエリアでも一日遊ぶことができるということを忘れずに、みなさんの裏山でシノギングを楽しんでください。
そして、この企画にご協力して下さったmoderateさん、毎回同行して下さるMのM氏、ありがとうございました。
今回、鈴鹿は荒れなかったけれど、また次回を楽しみにしています!

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