秋紀 芳慧 (Yoshie Akinori)

ワークショップについて3

先日ワークショップについてのよくある質問について書きましたが、今日はその続きです。

 

『ダンス経験がいるのですか』

 

問い合わせを受ける時によく聞かれます。

ダンス経験はまったくいりません。ダンスという言葉がワークショップのタイトルにあるので、経験者が有利なのかとか、踊るということについて全く経験がないとかを心配されているのを聞きます。

僕らのワークショップでは踊るということはいたしません。ただ身体をシンプルに観る。その過程を一緒に稽古するワークショップです。ワークショップの最後に音楽を使いますが、踊るために使うのではなく、自分の周りの空気とコンタクトをとるために使います。空気を押す、触る、そういったことをします。

強度に意識化された身体は自分の周囲の物が感じやすくなります。呼吸を意識し、自分の身体のフォルムを意識していくそのなかで身体を感じる精度は増していきます。

それと同時に自分の身体の知覚も上がっていきます。上がった知覚で周りを見てみると、自分の周りが新鮮に感じられます。そして当たり前に周囲にある空気が物体感を持っていきます。それを感じる作業をします。踊るとか、何かを作るとか、そういった作業は、僕の場合ここから出発します。周りがリアルに感じられると自分のやりたいことが、しやすく感じられるのです。

 

 

ダンスという言葉に引け目を感じるといったとまどいは誰にでも当然あると思います。でも踊るという運動はいたしません。

ものを作る手前の自分の身体について、

自分というこの一つしかない自分の持ち物について、

このワークショップはそういった『自分』とのつきあい方を考えるいい機会になります。


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