2019年11月にayami yasuyho(アヤミ ヤスヨ ~栃本あずさと秋紀芳慧のパフォーミングアーツグループ。現在休止中)でアルゼンチンの現代音楽家のWayra Intiさん(ワイラ)と映像でのコラボレーションをいたしました。京都御苑(京都御所の中の庭園)で、呼吸の音をサンプルにSP-404SXでWayraさんが演奏し、ダンスを栃本とあきのりが担当したコラボレーションはお互い心を通わせた素晴らしいセッションで、またの再会を約束して別れました。
そのWayraが今年の春くらいから再び日本に来るとのことでコンタクトをとり始め、7月に四年ぶりの再会とミーティングを経て、私たち三人に加えてシンギングボールを使ったセラピストのNati(ナティ, Natalia Aguilar)の四人で淀川河畔と、大阪中津にあるヴィーガンカフェの人空間(こちらはWayra、栃本、あきのりの三名)、塩屋のコンクリートの突堤(Wayra、Nati、栃本、あきのり、そしてJR塩屋駅で偶然会ったeccoさん(中西悦子))の三箇所で、ダンスと音楽の映像作品を収録しました。
テーマは孤独を感じる一人の人間の内面が大きく広がるありさま。で、この夏の猛暑の中で、栃本は熱中症になりかけながらダンスを踊り切り、映像と音楽を請け負ったあきのりも不慣れな中学生英語で話しながらWayraと声、カズー、笛、ハーモニカ、サンプラーを使った即興のセッションを演奏しつつ暑さで止まりそうなカメラで映像をおさめ、その音の海の中をNatiの心に響くシンギングボウルが音の波をマイクに送り込みます。
夕日がゆっくりと海面に近づき、大阪湾があかね色に色づきます。満潮が迫ると突堤から海岸沿いを走る2号線の道路に戻るルートが海水で閉ざされるため、映像収録後は大急ぎで撤収し、大きなテトラポッドをなんとか乗り越えて帰ります。5人それぞれがこのプロジェクトの収録が終わったことに満足し、まだもっとできるような気持ちのたかぶりを抑えることができません。
このプロジェクトの機会を与えてくれたWayra Intiさん、Natalia Aguilarさん、栃本あずささん、eccoさん、ありがとうございました。
このプロジェクトは三部の映像作品として公開する予定で、全てが完成するまでには数ヶ月かかると予想しています。完成しておりにはぜひご覧いただけるとうれしいです。皆さまぜひお楽しみに!
Wayra Inti
Argentine contemporary composer and conductor. Studied composition at National de Torres de Febrero University. He collaborates with local musicians mainly on Southeast Asia to produce music with improvisation. Currently, he continues to travel to various Japanese cultures while training meditation in Kyoto.
アルゼンチンの現代作曲家、指揮者。(ワイラー インティ) ナショナル・デ・トレス・デ・フェブレロ大学にて作曲を学ぶ。主に東南アジアを中心に現地の音楽家と即興を含んだ音楽の共同制作を多数行う。現在は京都にて瞑想のトレーニングを積みながら様々な日本の文化に触れる旅を続けている。 https://www.facebook.com/waira.inty