10月14日の茨木アナーキーではこれから演奏する音楽の解説をしたのち、そっと静かな街中の音のサンプルからはじまりました。
SP-404SXを使った最初のコンサートは2012年8月25日の神戸元町にあったトンカ書店(現、花森書林)で開催された写真家maraiaの写真展『maraia photo exhibition ~呼吸への意識~』でのジョイントイベント『ayami yasuyhoの踊らない夕べ dance movie & live performance』で、そのときに使ったギターノイズや、ターンテーブルのカートリッジの音、CDプレーヤーの起動音、レコード針の音をPCで加工したリズム、海外の若い女の子の笑い声、マンションの階段を歩く音、あきのりの声などをほとんどエフェクトを使わないそのままの音を積み重ねます。
普段聞いたことのある音でも録音された音は耳元で聴いた音とは違っていて、そのはっきりしたメロディのない物音を全身全霊紡いでいくその音の積み重ねが、映像のない映画を耳で聴いているかのようなドラマ性を持つ音楽が生まれます。
足元とおなかに力を入れ、自身の精神の能力をフルに使ってSP-404SXのパットを呼吸を使って歌うように、何もない空間に音をお客さまのいる方へ放って音楽化していくと、お客さまのバイブレーションがあきのりの肌に感じられてました。
終演後「もの凄かった」「暖かさを感じる音楽だった」「クールだが暖かさを(あきのりが生まれ育った)神戸の土地を感じた」「映画を見ているみたい」「没入した」「いい感じで裏切られる」などなどの感想をいただき、全力で演奏した甲斐がありました。
共演していただいたTaKeshiさんは音の空間処理がものすごい弾き語り、森由紀さんのバグパイプと東さんの祝祭のドローン、踝打無(g)+蛯原幹生(ds)のジミヘンばりのフリーギターとドラムのデュオの空港図を楽しんでいただけたかと思います。
足元が悪い中お越しいただいたお客さま、本当にありがとうございました。そして気になりながらお越しになれなかったお客さま、ありがとうございます。
今後とも演奏の精度を上げつつ、さらなる変化した音楽を演奏するべくさらに精進して冒険してまいります。