3月2日。正午のころ。
その知らせは、本当に、突然に、やってきた。
父の死を知らせる電話だった。
* * *
父が定年退職を控えて居た頃。
両親が離婚して。
姉一人、妹二人、弟二人の、父を合わせて合計六人兄弟の、長男だった父は、
定年退職後、予定通りに、家を継ぐべく、祖母の居る鳥取県の実家へ、
引き上げて(引っ越しして)居たけれど。
数年前から、その祖母は、施設に入所。
あの、広い敷地の中に建つ、広い家屋に、一人で、住んでいた。
一人… いえ、、独り、、というべきか…
* * *
父のお誕生日は、4月16日。
「帰省してこいよ?」と、云ってくれたダンナの言葉に甘えて、
父のお誕生日に合わせて、父が最期を迎えた地に行ってきた。
母と、弟には、内緒の、一人旅。
お墓参りを済ませたあと。
父の住んでいた家へ行ってみた。
子供のころ、夏休みなどに、必ず帰省をしていた家。
…なつかしい…
しんとして。 砂利を踏む自分の足音だけが、みしみし云う。
昭和4年に建てられたというその家は、
あちらこちらが傷んでいるのが、やたらと目について、痛々しかった。
父が亡くなったという部屋の、雨戸に、手を当てて。
手を合わせた。
ごめんね、、お父さん。
独りで逝かせてしまって、ごめんね。
やっと…
私の中で、お父さんがお父さんになったところだったんだよ。
去年、会ったとき、
あんなに元気そうだったのに、どうして、死んじゃったの?
これから、少しずつ…近づいて、仲良く、なりたかったのに。
いろんな話、したかったのに。
死んじゃうなんて、ずるいよ? お父さん。。。
小さい方の池は、水が抜かれて、カラになっていて。
かつて、水の底だったところは、草で緑色になっていた。
納屋はすべて、戸が引かれていた。
鶏舎小屋の戸は、すべてはずされて、物置になっていた。
蔵の、いちばん、外側のトビラは、閉じてあった。
…真っ白で、重いトビラだった。
大きな方の池は、淀んでいた。
たくさん居た、鯉たちは…どうしたのだろう…
赤い鯉たちは、弱いらしく、ほんの数年で、いのちを落として、
少しずつ、数を減らしていたけれど。
黒い鯉たちは、それはそれは大きくなって、たくさん居たはず。
…ぜんぜん、姿が見えない…姿が黒くて、見えないだけか…?
20センチ程度の、身体の細いお魚たちが、
同じ方向へ向かって、群れをなして、泳いでいる姿が見えた。
ハチやチョウが飛び回り、
よくわからない虫も、たくさん、飛んでいた。
いつの間にか、柿の木が2本、消えていた。
切り株も見当たらない。
水仙の花たちが、きれいに顔をそろえて、咲いていた。
あるじが居なくても、「ここ」には、まだ、たくさんのいのちがある。
…不思議だ…
納屋の前に、分解された時計が、放ってあった。
…柱時計と、音波時計。
そばに転がっている、ドライバー。
赤い色がまぶしいネコ車。
雪かきスコップ。
去年、4回手術をしたと聞いたけれど、
「お前に同情されたくない。」と、病名を教えてくれなかった父。
…心臓の手術だったと、今さら、聞いた。
あぁ、、それで、、
私の、ここ10年程度前からの、不整脈は、父ゆずりだったのか…
父が、遠くに住まう私に、自分の不調を、私に、教えてくれていたのか…
父が亡くなる、1~2日前。
体調を崩して、寝込んでいた私は、喉が渇いて、渇いて、苦しかった。
電池要らずの、エコドライブの時計が、急に止まった。
それらも、すべて…父からの、私への、メッセージだったのか…
* * *
車の写真を、何枚か、撮った。
幽霊でもいいから、父が映って居ないものかと、
後で何度も見直した。
だけど、幽霊となって、出てこない、ということは、
きっと…極楽浄土へ行ってくれたんだろうと思って、安心した。
Ray☆彡
その知らせは、本当に、突然に、やってきた。
父の死を知らせる電話だった。
* * *
父が定年退職を控えて居た頃。
両親が離婚して。
姉一人、妹二人、弟二人の、父を合わせて合計六人兄弟の、長男だった父は、
定年退職後、予定通りに、家を継ぐべく、祖母の居る鳥取県の実家へ、
引き上げて(引っ越しして)居たけれど。
数年前から、その祖母は、施設に入所。
あの、広い敷地の中に建つ、広い家屋に、一人で、住んでいた。
一人… いえ、、独り、、というべきか…
* * *
父のお誕生日は、4月16日。
「帰省してこいよ?」と、云ってくれたダンナの言葉に甘えて、
父のお誕生日に合わせて、父が最期を迎えた地に行ってきた。
母と、弟には、内緒の、一人旅。
お墓参りを済ませたあと。
父の住んでいた家へ行ってみた。
子供のころ、夏休みなどに、必ず帰省をしていた家。
…なつかしい…
しんとして。 砂利を踏む自分の足音だけが、みしみし云う。
昭和4年に建てられたというその家は、
あちらこちらが傷んでいるのが、やたらと目について、痛々しかった。
父が亡くなったという部屋の、雨戸に、手を当てて。
手を合わせた。
ごめんね、、お父さん。
独りで逝かせてしまって、ごめんね。
やっと…
私の中で、お父さんがお父さんになったところだったんだよ。
去年、会ったとき、
あんなに元気そうだったのに、どうして、死んじゃったの?
これから、少しずつ…近づいて、仲良く、なりたかったのに。
いろんな話、したかったのに。
死んじゃうなんて、ずるいよ? お父さん。。。
小さい方の池は、水が抜かれて、カラになっていて。
かつて、水の底だったところは、草で緑色になっていた。
納屋はすべて、戸が引かれていた。
鶏舎小屋の戸は、すべてはずされて、物置になっていた。
蔵の、いちばん、外側のトビラは、閉じてあった。
…真っ白で、重いトビラだった。
大きな方の池は、淀んでいた。
たくさん居た、鯉たちは…どうしたのだろう…
赤い鯉たちは、弱いらしく、ほんの数年で、いのちを落として、
少しずつ、数を減らしていたけれど。
黒い鯉たちは、それはそれは大きくなって、たくさん居たはず。
…ぜんぜん、姿が見えない…姿が黒くて、見えないだけか…?
20センチ程度の、身体の細いお魚たちが、
同じ方向へ向かって、群れをなして、泳いでいる姿が見えた。
ハチやチョウが飛び回り、
よくわからない虫も、たくさん、飛んでいた。
いつの間にか、柿の木が2本、消えていた。
切り株も見当たらない。
水仙の花たちが、きれいに顔をそろえて、咲いていた。
あるじが居なくても、「ここ」には、まだ、たくさんのいのちがある。
…不思議だ…
納屋の前に、分解された時計が、放ってあった。
…柱時計と、音波時計。
そばに転がっている、ドライバー。
赤い色がまぶしいネコ車。
雪かきスコップ。
去年、4回手術をしたと聞いたけれど、
「お前に同情されたくない。」と、病名を教えてくれなかった父。
…心臓の手術だったと、今さら、聞いた。
あぁ、、それで、、
私の、ここ10年程度前からの、不整脈は、父ゆずりだったのか…
父が、遠くに住まう私に、自分の不調を、私に、教えてくれていたのか…
父が亡くなる、1~2日前。
体調を崩して、寝込んでいた私は、喉が渇いて、渇いて、苦しかった。
電池要らずの、エコドライブの時計が、急に止まった。
それらも、すべて…父からの、私への、メッセージだったのか…
* * *
車の写真を、何枚か、撮った。
幽霊でもいいから、父が映って居ないものかと、
後で何度も見直した。
だけど、幽霊となって、出てこない、ということは、
きっと…極楽浄土へ行ってくれたんだろうと思って、安心した。
Ray☆彡
今日はフィットネスクラブに行って体を鍛えてきました。ただでさえムキムキに近い体なのにどうしてまだ鍛えるのと言われてます。見た目と実際の感じは自分にしか分らないけど、パワーが落ちているのを感じます。
昔から超人と言われるほどのパワーが満ち溢れ、ちゃんとしたトレーナーに師事したらオリンピックも夢ではなかったのではないかと今更思います。高校で初めて測定した背筋力が204Kg、握力97Kg、垂直跳び75㎝、100m走11.3秒…と、何もスポーツしていないにも関わらず陸上部を凌駕した記録を持っています。今でも駅階段を3段跳びで最後まで駆け上がれます。
こんな自分ですが、文学はさっぱり。Rayさんの文章を読んでいるとまるで、ポエムを読んでるみたい。ストレートに心情が歌いこまれていて、心に訴えてくるものが自然と解ってくるような、不思議な力を持っているのですね。文章の流れも自然で、小説家を目指しても良い位の感性をお持ちのようです。
そんなRayさんの複雑な事情が、感性の豊かなRayさんには、オオカミ猫が感じる以上に重くのしかかってきているような気がします。
お父様と別れを迎えて初めて後悔される心情はとてもよくわかります。猫は父猫が亡くなる前から予感がありました。だから心から労わってあげることができたと思います。それでいてもまだ伝えきれなかった事、分かり合えなかった事があったのではと思います。
たとえ夢に出てきてくれても(うれしいですが)、生きてい居た時にもっと話したかったし、父親の本当の気持ちも(いいことも嫌なことも全部)聞きたかったとまだ思います。
Rayさん、その思いを大切にこれからも生きて行ってください。きっとお父様も極楽浄土からRayさんを見守って下さっていますよ!
過去の思いは大切にしたまま、これからの自分を成長させていってください。
オオカミ猫
それにしても、素晴らしい お身体っ
「天才」とか「天からの授かりもの」という言葉が、ぴったりっ☆
お教え頂いた数字の数々☆
「ここ」でのご披露では、勿体のうございます~
ぜひ☆オオカミ猫さまのブログでのご披露をっ☆
オオカミ猫さまのお話を拝見して、
郷 ひろみさんのお話を思い出しました。
体型を保つのに、「もちろん努力してますよ。」とのことで、
週に3~4日を目途に、
つまり、だいたい1日おきの頻度になるように、
「筋トレしてます。」…だとか、いうお話だったかと、記憶しています。
体「型」を保つことと、体「力」を保つことは、
似て非なるものなのかもしれませんけれど、
いずれにしても、いちばん、いけないのは、
衰えを感じたり、健康面を案じたりしながらも、
何もしないこと…なのかもしれないなぁと、
感じました。
その点、オオカミ猫さまは、すぐに実行!
すごぉぉぉい☆
私なぞ、、思いつつ、考えつつ、気にしつつ、
実行していないことが、、幾つあることでしょう…
震災があってから、
「一日一日に感謝して、精いっぱい生きる。」
…ことが、地球に生きる、すべての生き物たちの共通の義務なのかもしれない
…と、ぼんやり型の私も、やっと、そんなことを、考えるようになりました。
そんなこともあって…
私事になりますが、
私、3年ほど前に、一気に体重が12キロほど落ちまして。
その後、お蔭さまで、2年ほどをかけて、
徐々に体重が増えて参りましたものの、
その先も、まだ、体重が増加傾向にあることに危機を覚え、
昨年あたりから、ちょっとしたことに、
少しずつ、取り組むようになりました。
体力不足な人でも無理なく鍛えられるという、
えーっと、確か…
NASAさま御用達、筋力が衰えた宇宙から帰還の方々や、
お年寄りでも大丈夫というふれこみの、
パワープレートやら云う、機械で、
少しずつ、全身を鍛えつつ。。。(某所に通いました)
そして、ヨガを少し習い、お試し券にて加圧トレーニングを数回行い…
などしておりましたところ☆
お蔭様で、「筋力が付いた」ことを実感できるようになりました。
食べる物にも、気を付けるようになりました。
独りで自宅ランチだと、ついつい、いい加減になりがちでしたが、
バランスを考えるようになったんです。
「生活」って、「人生トータル」なことだなぁ、、と・・・
今さら、、ですが…考えるようになりまして…
あ☆もしや…?
オオカミ猫さまのようなかたは、
どなたかに師事する…ではなく、「師事される側」のほうが、
良いのではないでしょうか☆
道場、、開いてみてはいかがでしょう?
今の世の中。
身体を鍛えながら、「精神」を鍛えることが、
大切なようにも思えます。
さまざまな世界や、多くの国を、ご体験の、
オオカミ猫さまなら…きっと…
(私の文章、お褒め頂いて、本当にありがとうございます
私の過去のブログ。。ご覧のように、
今読むと、私自身、さっぱり、意味がわからない文章が多くあり、
実は… 少し文章がうまくなりたいと思い、
始めたのが、このブログでした。
長年、こうしてお付き合いくださっている、
オオカミ猫さまをはじめ、
皆さまに感謝
Ray☆彡
郷ひろみさんとはほぼ同じ年ですのよ
師事される側の話で思い出しました。
昔の会社で営業マンの教育をしたことがありました。自己啓発のプログラムを独自に考えて実施したところ、6名中3名が会社を辞めてしまいました。あまりに自己啓発しすぎて、独立の道を選んでしまったのですよ
当然のことながら、翌年のプログラムは中止となりました。次に移った会社でも社長から言われて、同じプログラムをやったのですが5人中2名が辞めてしまいました
そんなわけで今の会社では少し控えてます
今それを会社から期待されているのですが・・・・
15キロも体重が落ちたのですか?それはきつかったでしょう。リバンウンド気を付けて健康に過ごしてくださいませ。
それではおやすみなさい