いよいよ、オペレータコンソールです。これを操作したいために、わざわざPiDP-11を組み立てました。
フロントパネル全体はこんな感じです。見渡すと、表示部は三段に分かれて、その下に30個のスイッチと右横に二つのノブがついています。
右横の切り替えノブはメモリとバスの切り替えスイッチで、表示ランプがついていますが、Bare Metal で使う分には CONS PHY(コンソール・物理メモリ)と DATA PATH が点灯するようにセットすれば、問題ありません。"
表示ランプは 三段に分かれていて、上から、CPU のステータス表示、アドレス表示、データ表示に分かれています。
CPUのステータス表示は、左から、エラー関係(メモリのパリティ不一致、アドレスエラー)で、これらは、通常点灯しません。次のRUNランプはCPUが命令実行中に点灯します。
PDPのデータバスであるUNIBUSは、CPUだけでなく、周辺機器もマスターとして、バスを制御することができます。他の機器がバスを制御しているため、CPUがバスの空くのを待っている時に、PAUSEランプが点灯、CPUがマスターになって、バスを占有している場合は、MASTER が点灯します。次のUSERからDATAまでは、Bare Metal 運用に関係ないので、省略します。ADDRESSING は Bare Metal では 16ビット固定です。
一番左中段に、キーを差し込む形の電源スイッチがあります。PiDP−11では、オフとオンの2段階ですが、実機では、オフ、オン、ロックの三段になっていました。マニュアルの通りそのまま作るとこのスイッチはダミーです。Balconは、ちゃんと通電するように配線してあります。キーを入れて回すと、冷却ファンが回り始めます。うーん本当に懐かしい。
パワースイッチの隣は、メモリのパリーティを表示しています。PDP-11のメモリは、byte単位ですが、8ビットにパリティービットの1ビットを追加して、1が立っている桁の数が、奇数になるように、パリティビットをセットして記憶しています(奇数パリティ)。もしも、メモリから読み出したデータにパリティが一致しないと、1ビットの誤りであれば、これを検出して、一番上段の表示にパリティエラーを点灯するようになっています。なお、PDP-11は、1語が、2 byteなので、High byte、Low byteのパリティビットが表示されます。
ADRESS, DATAのランプとスイッチについての説明は次回にします。
より詳しく知りたい方は、 PDP-11/70 Handbook の11章をご覧ください。(コンソールオペレーションへつづく)
https://bitsavers.org/pdf/dec/pdp11/1170/PDP-11_70_Handbook_1977-78.pdf