最初の写真はおよそ2週間前の
4月16日に撮ったものです。
何の蕾だと思いますか?
蕾がほころんでくると、薄紅色の可憐な花びらが見えてきます。
咲いたばかりの花は紅の色をほのかに残して。
開ききると清清しい白に変わります。
花が散り、シベと星型のガクが残った花。
今日、林檎畑に行って来ました。
2週間前に訪れたときは堅い蕾ばかりだったけれど、
もうすでに林檎の花は満開のときを過ぎ、
吹く風にひらひらと散り始めていました。
林檎といえば、思い出すのはこの詩。
初恋
まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり
やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたえしは
薄紅《うすくれなゐ》の秋の実に
人こひ初めしはじめなり
わがこゝろなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の盃を
君が情けに酌みしかな
林檎畠の樹の下に
おのづからなる細道は
誰が踏みそめしかたみとぞ
問ひたまふこそこいしけれ
島崎藤村
詩に詠われている林檎とは
薄紅の秋の実に
とありますから、花ではなく、果実のほうですね。
11月ころ、また林檎畑を訪れると、
藤村の「初恋」に描かれている風景に出会えるかもしれませんね。
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