「マトマトの実」をアルビレックス新潟レディースの選手たち、とりわけ菅澤優衣香と阪口夢穂(みずほ)に食べてもらい、バンダー・デッケンの如く、百発百中のシュート能力が身に付いてくれたらなあ―そう試合後に夢想してしまった、そんな2011年5月8日の午後。
そうだ、2011年5月11日は、小山真央選手の24回目の誕生日だ。
おめでとう。
リハビリテーションは順調でしょうか。
さてさて、アルビレディースが、アンクラスに勝ったことは、大いに評価しよう。
今季の新潟レディースは、勝利に拘ることを目標にしているのだから。
だがしかし、今シーズン3位以上を目指すとなれば、不満が生じる。
リーグ戦の試合数が元々少ないプレナスなでしこリーグ。
それが東京電力女子サッカー部マリーゼの事実上の廃部によって、更に2試合少なくなってしまった。
自然、順位争いに関して「得失点差」「総得点」が大きくモノを言ってくる。
1点でも多く奪い、失点を減らすこと―これが例年にも増して要求されるのだ。
福岡J・アンクラスは、個人も組織も物凄く〝非力〟で、アルビレックス新潟レディースは幾度も幾度も得点機を創出できたのだが、結局のところ、もぎ取ったのは2得点のみ。
辛口に見ても、最低もう3回はゴールネットを揺らせたのだけど、それらを悉く不意にしてしまった。
アンクラスのゴールキーパーが、スーパーセーブを連発したせいで得点を奪えなかったのなら納得できるが、そうではない……うーん……
“だから、あのレベルファイブスタジアムでの試合で、もっともっと得点を積み重ねていたら”
とシーズン終盤に嘆くことになりやしないか。
願わくば、そんな「たら・れば」を言わずに済む11月を迎えたい。
新潟レディースの先制点が決まったのは、前半16分台。
右SBの小原由梨愛(ゆりあ)選手が、メインスタンド側の右サイド前方のスペースにボールを蹴る―
それに対して、福岡のDFと、新潟のストライカー菅澤優衣香選手が“ヨーイ、ドン”で追い掛ける―
先にボールに触れたのはアンクラスの選手で、これはクリアされてしまうのか……という刹那、優衣香が強引にそのボールを攫ってしまう―
右サイド高い位置で奪った優衣香は、ドリブルして福岡ゴールに迫る―
そして角度のないところから、相手ゴールキーパーをぶち抜いてゴール!!
前半の新潟は、メインスタンド側から見て右側、即ちアルビレックスサポーターが応援する方向に攻撃していた。
なので、彼女の得点は、新潟サポの目前で決まった恰好。
アルビレックスレディースの追加点が決まったのは、後半15分台。
今度は、福岡の応援者たちの目の前で、ゴールネットが揺れた。
メインスタンド側を駆け上がっていた左SBの山本亜里奈選手が、ゴール前にライナー性のセンタリングを上げる―
そのラストパスは、どんぴしゃ!阪口夢穂選手の胸元に。
阪口は胸トラップしてから左足を振り抜き、ゴール!!
今季2試合目の勝利劇の立役者は、このように阪口と優衣香。
けれども、無制限には称賛できない。
確かに、菅澤のドリブルシュートは、彼女の諦めない気持ち、果敢な姿勢が表現された素晴らしいものだった。
夢穂の胸トラシュートは、芸術性の高い、惚れ惚れするものだった。
でも、各々2点目、3点目を叩き込める絶好機があったのに、それが叶わなかった。
これでは100点満点は、あげられない。
阪口は追加点を決めた後、また同じような左サイドからのクロス→胸トラップ→シュートをお見舞いしたのだけど、これは相手GKのファインセーブによって阻止されてしまった。
まあ、これは仕方がない、福岡のゴールキーパーを褒めよう。
しかし、これ以外のシュートは、決めて然るべきもの。
優衣香は試合終了間際、スルーパスに反応して、アンクラスのGK澤田と1対1という場面を作った。
新潟応援者は誰しもダメ押しゴールを予感し、福岡応援者は3失点目を覚悟したはず。
ところが、ゴールキーパーの頭上を狙って放たれたループ気味のシュートは、枠を外れてしまう……
シュートを撃った当事者も、途中でこれは入らないと悟り、猛ダッシュで追いかけたのだけど、間に合わず……
拙も、腰砕けになってしまった。
最終的に、菅澤はシュート6本で1得点、阪口はシュート5本で1得点。
各自もう2本ずつは、ゴールネットを揺らせたであろうに……。
優衣香は、得点女王を狙っているだけに、なんともはや、勿体ないことをしてしまった。
ゲーム終了後、観客に挨拶を終えた優衣香の表情は、苦み走っていた。
やはり、得点機を逸したことが悔しいのであろう。
阪口夢穂も、満面の笑みではなく、複雑な面持ちであった。
実際、モバイルアルビレックスに載った試合後コメントには、2011シーズン初得点を挙げた安堵感と同時に、何度かあったシュートチャンスをモノに出来なかったという反省が吐露されている。
尤も、ゴールを〝外した〟のは、上記2選手だけじゃないわけで。
上尾野辺(かみおのべ)めぐみ選手も、川村優理選手も、ジャストミートしなかったりして決められなかった。
佐伯彩選手の場合は、向こうのゴールキーパーのシュートストップが良かったので、仕方がない。
真剣な話、大量得点できなかったことが、後々響かないといいのだけど。
でも、もう済んでしまったことだ。
優衣香が述べているように、次節の対ジェフU千葉レディース戦まで間隔があるので、この期間を利用してシュート精度の向上に磨きを掛けてもらいたい。
そうだ、2011年5月11日は、小山真央選手の24回目の誕生日だ。
おめでとう。
リハビリテーションは順調でしょうか。
さてさて、アルビレディースが、アンクラスに勝ったことは、大いに評価しよう。
今季の新潟レディースは、勝利に拘ることを目標にしているのだから。
だがしかし、今シーズン3位以上を目指すとなれば、不満が生じる。
リーグ戦の試合数が元々少ないプレナスなでしこリーグ。
それが東京電力女子サッカー部マリーゼの事実上の廃部によって、更に2試合少なくなってしまった。
自然、順位争いに関して「得失点差」「総得点」が大きくモノを言ってくる。
1点でも多く奪い、失点を減らすこと―これが例年にも増して要求されるのだ。
福岡J・アンクラスは、個人も組織も物凄く〝非力〟で、アルビレックス新潟レディースは幾度も幾度も得点機を創出できたのだが、結局のところ、もぎ取ったのは2得点のみ。
辛口に見ても、最低もう3回はゴールネットを揺らせたのだけど、それらを悉く不意にしてしまった。
アンクラスのゴールキーパーが、スーパーセーブを連発したせいで得点を奪えなかったのなら納得できるが、そうではない……うーん……
“だから、あのレベルファイブスタジアムでの試合で、もっともっと得点を積み重ねていたら”
とシーズン終盤に嘆くことになりやしないか。
願わくば、そんな「たら・れば」を言わずに済む11月を迎えたい。
新潟レディースの先制点が決まったのは、前半16分台。
右SBの小原由梨愛(ゆりあ)選手が、メインスタンド側の右サイド前方のスペースにボールを蹴る―
それに対して、福岡のDFと、新潟のストライカー菅澤優衣香選手が“ヨーイ、ドン”で追い掛ける―
先にボールに触れたのはアンクラスの選手で、これはクリアされてしまうのか……という刹那、優衣香が強引にそのボールを攫ってしまう―
右サイド高い位置で奪った優衣香は、ドリブルして福岡ゴールに迫る―
そして角度のないところから、相手ゴールキーパーをぶち抜いてゴール!!
前半の新潟は、メインスタンド側から見て右側、即ちアルビレックスサポーターが応援する方向に攻撃していた。
なので、彼女の得点は、新潟サポの目前で決まった恰好。
アルビレックスレディースの追加点が決まったのは、後半15分台。
今度は、福岡の応援者たちの目の前で、ゴールネットが揺れた。
メインスタンド側を駆け上がっていた左SBの山本亜里奈選手が、ゴール前にライナー性のセンタリングを上げる―
そのラストパスは、どんぴしゃ!阪口夢穂選手の胸元に。
阪口は胸トラップしてから左足を振り抜き、ゴール!!
今季2試合目の勝利劇の立役者は、このように阪口と優衣香。
けれども、無制限には称賛できない。
確かに、菅澤のドリブルシュートは、彼女の諦めない気持ち、果敢な姿勢が表現された素晴らしいものだった。
夢穂の胸トラシュートは、芸術性の高い、惚れ惚れするものだった。
でも、各々2点目、3点目を叩き込める絶好機があったのに、それが叶わなかった。
これでは100点満点は、あげられない。
阪口は追加点を決めた後、また同じような左サイドからのクロス→胸トラップ→シュートをお見舞いしたのだけど、これは相手GKのファインセーブによって阻止されてしまった。
まあ、これは仕方がない、福岡のゴールキーパーを褒めよう。
しかし、これ以外のシュートは、決めて然るべきもの。
優衣香は試合終了間際、スルーパスに反応して、アンクラスのGK澤田と1対1という場面を作った。
新潟応援者は誰しもダメ押しゴールを予感し、福岡応援者は3失点目を覚悟したはず。
ところが、ゴールキーパーの頭上を狙って放たれたループ気味のシュートは、枠を外れてしまう……
シュートを撃った当事者も、途中でこれは入らないと悟り、猛ダッシュで追いかけたのだけど、間に合わず……
拙も、腰砕けになってしまった。
最終的に、菅澤はシュート6本で1得点、阪口はシュート5本で1得点。
各自もう2本ずつは、ゴールネットを揺らせたであろうに……。
優衣香は、得点女王を狙っているだけに、なんともはや、勿体ないことをしてしまった。
ゲーム終了後、観客に挨拶を終えた優衣香の表情は、苦み走っていた。
やはり、得点機を逸したことが悔しいのであろう。
阪口夢穂も、満面の笑みではなく、複雑な面持ちであった。
実際、モバイルアルビレックスに載った試合後コメントには、2011シーズン初得点を挙げた安堵感と同時に、何度かあったシュートチャンスをモノに出来なかったという反省が吐露されている。
尤も、ゴールを〝外した〟のは、上記2選手だけじゃないわけで。
上尾野辺(かみおのべ)めぐみ選手も、川村優理選手も、ジャストミートしなかったりして決められなかった。
佐伯彩選手の場合は、向こうのゴールキーパーのシュートストップが良かったので、仕方がない。
真剣な話、大量得点できなかったことが、後々響かないといいのだけど。
でも、もう済んでしまったことだ。
優衣香が述べているように、次節の対ジェフU千葉レディース戦まで間隔があるので、この期間を利用してシュート精度の向上に磨きを掛けてもらいたい。