アルビレックス新潟を応援しているみなさん、アルビレックス新潟レディースの児玉桂子選手を称揚し、労わりを感じてくださいませんでしょうか。
そしてもし街中やアルビレッジで会うようなことがあれば、励まして頂けませんでしょうか。
アルビレディースの児玉桂子選手が、実家、家族や友人・知人が東日本大震災という災禍に見舞われるという苦境を耐えて、U-19なでしこジャパンの国際大会優勝に、大いに貢献しました。
心が乱れる中、よく乗り越えて試合に出場し、尚且つ、結果を残した児玉。
敬服の極みであり、敬意を表します。
1週間前のブログ記事にも書きましたが、アルビレックス新潟レディースの選手たちには、北関東と東北地方出身者や、宮城県の高校でサッカーをしていた女性が多いです。
背番号23、サイドバックにセンターバック、ボランチをポジションとする中村楓選手は岩手県生まれで、中学校まで盛岡市などで過ごし、仙台市に在る常盤木学園高校でサッカーを学びました。
背番号13、サイドハーフを主なポジションとする落合恵選手は宮城県古川市出身で、高校は仙台市の聖和学園。
背番号14、攻撃的MFの小原由梨愛(ゆりあ)選手は青森県十和田市育ちで、高校は楓と同じ常盤木学園。
背番号16、ウイングやボランチ、ときにはサイドバックもこなす斎藤友里選手は茨城県美浦(みほ)村生まれ。
高校は落合と同じ聖和学園。
背番号18、中盤の選手である大卒ルーキーの堀良江選手は、神奈川県生まれで、高校は常盤木学園。
背番号9、アルビレディースの得点源である菅澤優衣香選手は、中学までは千葉県で過ごし、高校は福島県に在る「Jヴィレッジ」のJFAアカデミー福島でサッカーを叩き込まれたエリート生。
「Jヴィレッジ」は、東京電力福島第二原子力発電所から10キロメートルと離れていない場所にあり、また同第一原子力発電所から20キロ圏内にあるサッカートレーニング施設です。
その「Jヴィレッジ」は目下、福島第一原発の冷却作業の前線となっていて、テレビニュースや新聞紙面に、ここ連日「Jヴィレッジ」という単語が登場。
そして背番号19、児玉桂子選手。
宮城県仙台市育ちで、杜の都の常盤木学園高校を今年3月卒業。
今月初旬には、卒業式を終えたばかり。
そして卒業式を済ませた彼女は、そのままロシア連邦に渡航し、U-19なでしこジャパンの一員として『グバンズ・スプリング2011』という国際大会にエントリーしました。
19歳以下サッカー女子代表は、グループリーグ3試合を3連勝。
児玉は主力として活躍し、3試合2得点と結果も出したんです。
が、決勝トーナメント準々決勝を翌日に控えた3月11日、東北地方太平洋沖地震が発生。
ショックで試合出場を見合わせてもおかしくない状況です。
しかし彼女はクォーターファイナルの対U-19エストニア女子代表戦に出場、得点も記録。
日刊スポーツ新聞の記事によれば、<選手たちが自主的に集まり、「日本のために」と気持ちを1つにして>準々決勝に臨んだそうな。
U-19なでしこジャパンには児玉以外にも、京川舞選手・井口祥選手・坂本理保選手・川島はるな選手・田中陽子選手が、実家や通学先を被災しているんですよね。
チームメート同士、支え支えられたんだね。
有り難き哉、戦友の友情は。
そしてそして、U-19日本女子代表は、準決勝も突破し、決勝でU-19北朝鮮女子も倒してチャンピオンに。
ユース世代の北朝鮮は掛け値無しに強く、そういうチームを精神的動揺を克服して勝利したのは賞賛の極み。
常盤木学園・聖和学園・JFAアカデミー福島、それにマリーゼといった女子サッカーの強豪が地元に根を張っていることで、絶対数は少ないでしょうが、サッカーの修練に励んでいる女の子は、東北地方にそれなりに存在するはず。
そういう女の子達には、勇気付けられる国際大会優勝だと思います。
U-19なでしこジャパンの選手たちは帰国したけど、児玉桂子は実家に戻れません。
アルビレディースに合流すべく、新潟へ。
早くご家族に逢いたいだろうに……
同じく、落合や楓や小原も帰りたいはずだろうに……
アルビ広報室長の栗原さんのツイッター、モバアルによれば、アルビレディースの東北出身者のご家族の無事は確認されたとの由。
ホッと安堵する情報です。
みな早く、家族が顔を会わせられる日が来ることを祈ります。
日刊スポーツ新聞のWEB版に、帰国した児玉桂子選手の写真が載っています。
左から2人目が彼女です。