アルビ 2点目を取らないから勝てない

アルビレックス新潟が、昨日の試合でジュビロ磐田に追いつかれて、勝ち点2を失った形になったのは、追加点を挙げられなかったことに尽きると思うんだ。
結果論で書くのではなく、今シーズンのアルビレックスの勝利試合が悉く、2点以上を記録しているから。

1点にのみ留まっているゲームは、敗北か、引き分け。
これ、今季の新潟のリーグ戦の試合結果を振り返ってみれば、一目瞭然。
2得点以上を記録すると、アウェイの鹿島戦、ホームの広島戦を除けば、白星、白星。

1対0のスコアで勝ったのは、ヤマザキナビスコカップのセ大阪戦と大宮戦。
振り返ると、初夏以来、この手の勝利試合から遠ざかっている、と。


完封勝ちするに越したことはないんだけど、相手チームをシャットアウトした回数は、2010シーズンここまで4試合。
うち引き分けは2試合。
昨季の如く、失点し難いチームならばイイのだけど、その事実を認めたくはないのだけど、今シーズンのアルビレックスは毎試合、1失点しまうというのを前提にして、今後も臨まないと勝ち点3は掴めないのかもしれないね。

いや、だからって端から完封ゲームを狙うな、というわけではなく。
ただ、タイトロープのような[1－0]試合を成立させる力が、今の新潟には欠けていると考えた方が妥当なのではないかと。



データから離れて考えてみよう。
昨日の試合、2点目を狙っていなかったわけじゃないんだろうけど、後半15分くらいからアルビレックスに追加点を奪うための熱意というか、そうするための気概が、翳ってきたように感じたんだ。
点を奪うための創意工夫を感じさせる意図、試みも伝わって来なくなった感じだし。
まあ、あくまでヤマハスタジアムのゴール裏で応援していて感じた、個人的な印象だけど。

前半は、パスを廻して、ジュビロの選手たちをを左右に振って、裏に抜けようとしたり―とゴールを決めるための「明確なプランニング」を施していたんだけど、後半の半ばからは、そういう手数を掛けた行為を捨てたような攻撃に変容。

黒崎監督は、テクニカルエリアで“慌てるな、落ち着け、ボールをゆっくり廻していけ”というようなジェスチャーをしていたんだよね。
だけど、慌てて攻めに行っては、ボールを奪われ、猛攻撃を食らう―という連続。
そうこうするうちに、ラインが下がり続けて、セカンドボールが奪えず、追加点を取りに行こうにも取りに行けない状況に。

磐田の切羽詰った攻撃と迫力に気圧されたのかなあ。
ジュビロのペースに引きずり込まれたかなあ。
いなして、狡猾に時間を消費して、あわよくば追加点を取りに行き、2点目を取ってトドメを刺すというのは、今の新潟ならば十分に表現できると思うんだけど…。


まあ、カウンター攻撃で2点目を奪える機会があったけど、向こうの必死の守備と、当方の判断ミスと決定力不足で逸してしまったからねえ。
後半20分ころにあった、郁哉のボールキープからミシェウさんにボールが渡り、そこから大島にパスが通って、最後は三門がゴール右でラストパスを受けてからのシュート！！
このカウンター攻撃は、決まっていたら、鮮やか過ぎる一撃として燦燦と輝いていたんだろうけど、駄目だったもんなあ。

そしてゴールに近づいたカウンターは、結果、これくらい。
あ、後半アディショナルタイムに突入するかしないかの時間帯に訪れた、ジョンによるカウンター攻撃も…なあ…
両サイドに、フリーの味方がいたのに……
スルーパスを出していたら、より得点が決まる可能性が高まったと思うんだけどさ。
久方ぶりに試合に出て、これまで休んだ分を取り戻そうと必死だったんだろうけど、ジョンには味方を活かす機転が欲しかったよ。