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終盤復調、見えた希望 今季10位、戦い振り返る

2019年12月05日 12時30分00秒 | アルビレックス新潟
サッカーJ2・アルビレックス新潟は24日の今季最終戦を終え、22チーム中10位の結果だった。
目標の「J1昇格」に届かないどころか、昇格争いに絡む局面すらほとんどなかった。
監督の交代、ベテラン選手の退団がすでに発表された。
今季の戦いが、来季にどうつながるのか。

「今年は苦しい時期の方が多かった。
結果として目標も達成できず悔しい」。
24日の最終戦後、リーグ全試合でフル出場したDF大武峻(27)は振り返った。

今季は、新潟で選手経験もある片渕浩一郎監督(当時)のもとで開幕。
「勝率5割、勝ち点80」をめざしたが、開幕9試合で3勝3敗3分けの10位に低迷し、吉永一明監督に交代。
結局、全42試合を終え、勝率4割、勝ち点62にとどまった。
J1に自動昇格する1、2位を含め、昇格プレーオフ圏内の6位以上にはシーズン序盤を除いて食い込めず、10位前後を行き来した。

得点力は十分だった。
総得点71は首位の柏に次ぐリーグ2位。
原動力のFWレオナルド(22)は出場38試合で28得点を記録し、J2得点王に輝いた。
特に9、10月は8試合で12得点をたたき出し、史上3人目となる2カ月連続の月間MVPに。
「クラブにタイトルをもたらすことができてよかった」と話しつつ、「(J1に)上がれなかったことが全て。
来季、新潟を昇格させられるように準備したい」と語った。

課題は守備だ。
総失点52はリーグ10位だが、昇格プレーオフ圏内の6位以上のチームはいずれも総失点が30~40点台。
リードを守り切れず、勝利を落とす試合も少なくなかった。

最終戦翌日の記者会見。
吉永監督は「あと2、3勝できていればプレーオフ圏内に行けた。
選手の見極めや組み合わせに手間取った」と振り返った。
シーズン途中の就任で、目指す戦いの定着に時間がかかったという。
「やりたかったサッカー」として挙げた10月27日の京都戦は、今季38試合目だった。

DF堀米悠斗(25)は「ボールを丁寧につないでいくところは、監督が代わってからやり始めたこと。
終盤に見せたポジティブなサッカーは来年につなげるべきものだと思う」。
8勝8敗5分けのシーズン前半に対し、9月からの12試合は7勝2敗3分け。
終盤に復調した今季を、ゲームキャプテンも務めたMF戸嶋祥郎(24)は「間違いなくチームとして積み重なったものはある」と話した。

ただ、吉永監督は25日の記者会見で、「結果が出ているクラブにはビジョンがあり、それにあった監督や選手がいる。
(開幕の)1年前に勝負はほぼ終わっている」と言い切った。
監督だけでなく、野沢洋輔(40)、矢野貴章(35)、田中達也(37)ら長年クラブを支えたベテランの退団も決まった。

シーズン途中の監督交代は4季連続。
来季こそチームビジョンを一貫させて勝利を積み重ね、J1昇格を勝ち取れるのか。
所属選手との契約、補強、アルベルト新監督の描くサッカーの浸透……。
すでに来季の戦いは始まっている。

観客動員では、ぶっちぎりのJ2トップだ。
ホーム戦の入場者数は平均1万4497人で、2位の千葉に5千人近い差をつけた。

ホーム戦のほぼ全試合を観戦したという三条市の専門学校生、今井烈気さんは「来季に向けて頑張ってくれるんじゃないかなと思った。
得点王になった選手もいるし」。
新潟市江南区の吉田明彦さんも「J1に上がって、これまで以上に盛り上げて」と来季に期待した。

一方、長岡市の中学1年生、井口隼汰(はやた)さんは「勝てた試合で後半に追いつかれた」と苦い表情。
同市の会社員、武見諭さんも「前半戦の守備がもっと良ければ上位に食い込めたかも。
来季は無失点の試合を増やして」と守備の改善を求めていた。


2019年11月28日 朝日新聞新潟版

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