撮影できる時期が短いシギを優先的にアップしたため、オオルリやキビタキをアップするのが遅くなってしまったが、両者は体の色、鳴き声ともに素晴らしい鳥である。
能美市の東側は丘陵地から低山地である。もう2週間ほど前になるが、初夏の好天が続き、野ではキンポウゲの花弁が光を眩しいくらいに反射していた。
キンポウゲ
ギフチョウは低山地のせせらぎ付近でも、もうあまり見られなくなり、弱ってしまい、代わってベニシジミやミヤマカラスアゲハ、ヨツボシトンボが出てきた。
色褪せて杉の木で休むギフチョウ
ベニシジミ
ツツジに止まるミヤマカラスアゲハ
水辺のヨツボシトンボ
丘陵地の森、特に上徳山にはオオルリが多く渡来し、朝早くから透き通った美しい声で囀る。キビタキと共に私の好きなシチュエーションである。
森のオオルリ
逆光の中のオオルリ
昨日は、サンコウチョウの様子見を兼ねて金剛寺、坪野に行ってみた。昔は谷地田が多かったが、現在は農業の機械化の影響もあり通常の水田と変わらないところも多くなった反面、耕作放棄されたところも多くなっている。サンコウチョウやオオルリはこのような環境も好む。
少し森に入るとウグイスが声高に囀っている小さな流れがあった。水辺にはコサナエ、ニホンカワトンボが飛び、ルリタテハが縄張りを主張していた。
コサナエ
二ホンカワトンボ
路上のルリタテハ
花の終わったヤブデマリに止まるルリタテハ
藪ではヤブサメを初見。感激し鳥友さんにも見ていただいた。
藪の中のヤブサメ
草の伸びた山道ではクロツグミも姿を見せてくれた。
クロツグミの後ろ姿
サンコウチョウ確認の目的を果たせずに帰る途中、森の中にニホンジカの小鹿がいるのを見つけた。
森の小鹿
ニホンジカはその食害が問題となっており、石川県は福井県との県境で食い止める努力をしている。コロナの水際対策のようなものである。それでもコロナは入ってくる。自然の力は強く、ニホンジカも石川県深く入り込み我々の身近でも見られるようになったと思うと、ある種の感慨を覚える。ニホンカモシカは歓迎されているのに、ニホンジカは害獣と扱われる、人間の身勝手な思い込みかもしれない。
サンコウチョウ(2021-5-26、6-13)には、またいつ会えるかな。