金管楽器の伴奏をすることが多いです。
そんなに金管楽器には興味がありませんでしたが、ユボーのトランペット・ソナタはとても面白かったです。ソナタなので、ピアノにも様々な可能性があります。
モーリス・アンドレが作曲家自身の伴奏で演奏した録音があります。アンドレのトランペットは響きがおおらかで、トランペットにありがちなキツさがありません。音色も豊かです。
サラバンド、インテルメッツォ(フランス語で何と読むのか知りません)、スピリチュアル(黒人霊歌?)という組み合わせです。どういう意味か分かりませんが、魅力的な組み合わせです。ソナタの楽章の組み合わせは、昔から試行錯誤されてきました。リストのように1楽章に全てを盛り込んでしまう人、シューマンのようにソナタっぽいのに多楽章の幻想曲を書く人。スクリャービンのソナタも面白いです。
ユボーのトランペット・ソナタは、一見するとバラバラな種類の音楽を結び留めているものがあります。ベートーヴェンは3音の細胞を使って楽章を繋いでいましたが、天才的な作曲家というのは、感性と知性のバランスが良くてレベルも高く、凡人にはすぐに理解できないものがあります。