徒然

ヤナーチェク

ヤナーチェクのピアノソナタをよく聞きます。
最初に聞いたのは高校生くらいの時で、ある日本人ピアニストのリサイタルでした。当時もいい曲だなとは思いましたが、クラシック音楽にありがちなことで、何度も聞いたり詳しく楽譜を見たりしないと本当の良さが分からないという類の曲でもあります。
初めて聞いてすんなりと楽しめる音楽というのは必ずしも良いものではないと、大学の時に教わっていた天才的な先生がおっしゃっていました。本当に良い作品は、さまざまなことが織り込まれているわけなので、それに気付いて楽しむまでには、たくさんの研究や知識が必要である、という意味です。当然それだけで良し悪しを判断してはいけませんが、1つの指標というか判断基準にはなるかもしれません。
ベートーヴェンの大フーガを初めて聞いた人は、普通の人なら2度と聞かないかもしれません。あれは色々ありすぎて、聞いても見ても分かりません。でも、何度も聞いていると中毒になり、そのうち禁断症状が出てくるのです。耳というより頭に残る作品です。ただ、演奏家の質は問うようです。大体はヒステリックにぶちまけて終わる、ということになっています。その中でレナー・カルテットは格別に素晴らしいです。
反対に乙女の祈りや威風堂々などを研究する人がいるのか、というようなことでしょうか。
ただし、モーツァルトやショパンは誰が聞いてもすぐに親しめますが、奥深いものです。表面的な華麗さに惑わされて奥に秘められていることに気付かずに終わってしまうこともあります。
初めて聞いて良くないと思って、何度も聞いたけどやっぱり良くないというのもあります。しかしこれは好みの問題でもあり、残念ながら自分の理解力な感性の乏しさの問題でもあります。

少し前にフィルクスニーのヤナーチェク作品集を買い、結構頻繁に聞いています。暗い気分になります。良い作曲家です。ドボルザークに比べて知名度はかなり劣りますが、ヤナーチェクだけを聞いていると苦しくなりますので、別の作曲家も組み合わせて聞くことが多いです。
この前は、ヤナーチェクの歌曲をオペラ風に演出した演奏会に行ってきましたが、面白く聞きました。
オペラの楽しみは未だによく分からないです。オーケストラだけとか、シューベルトやベートーヴェン、シューマンなどの歌曲は楽しめるのですが、オペラは何度見に行っても楽しめません。モーツァルトは良いのですが、ヴェルディやプッチーニのようなイタリアものは辛くなってしまいます。みんな、どのように楽しんでいるのでしょうか...
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