便所サンダル大全

日本製便所サンダルについていろいろ語ります

ベンサングッズについて。

2020-07-23 15:38:33 | 雑記
このブログ、マニアブログフェスタに参戦中ということもあるので、今日はマルシェルでのグッズ販売についてちょいとお話を。


ホントはいろいろグッズを販売したいんですが、なにせ春~夏に掛けてはベンサン販売の最盛期ということでなかなか他の事ができず毎日バタバタしております。

たぶんお盆過ぎくらいまでは忙しいのが続くので、お盆過ぎくらいからグッズをバシバシ用意しようと目論んでいます。


なんか作るのは結構時間がかかるものなんですが、実はあまり慌ててはいません。

なぜならば私、ある程度のものなら自社製作できるんです。(´∀` )


今のところ知り合いからしか仕事を受けていないので特に宣伝はしていないのですが、実は

・UVプリンター(MImaki UJF-6024 MkⅡ)
・小ロット用パッド印刷機(なんでもくん)
・小ロット用ホットスタンプ


を持っておりまして、ちょっとしたグッズだったら思いついたらすぐに作れるのです。


中でもUVプリンターがどんなのかと言いますと、こんなのです。


こんなの。


こんなバカでかい業務用プリンターがボロい中古の一軒家に置いてあることは近所に気づかれていません。

いわゆる「厚物UVプリンタ」というヤツで、厚さ15cm程度までのものなら大体のものに印刷できます。例えば、


こういうの(モバイルバッテリー)とか


こういうの(ゴルフボール)とか

にフルカラー印刷できます。

※写真は実際に私がプリントしたヤツです。


さて、なんでウチがこんな冗談で買うわけにはいかない大型の厚物UVプリンターを持っているのかといいますと・・・。


ホントはこれ、ベンサンにカラープリントしたかったからなんですよね・・・。


ただ、UVプリンタというのは印刷物とプリンタヘッドの間隔を2mm以内にしないといけないので、基本的には

まっ平なもの

にしか印刷できないのです。


ゴルフボールくらいの球体だったら直径2cmくらいの印刷まではできるんですが、さすがにベンサンのように複雑な立体だと印刷のしようもなかなかないわけで・・。(買う前に気づけよ)


ちょっと特殊な印刷方法(というかほぼシールのようなもの)なども試行錯誤しておりますが、数年たった今でも成功したと言えるのはほんの数足しかありません。


ということで、現在は知り合いからちょっぴり印刷の仕事をもらってたりするわけですが、結構有名どころのアーティストさんやブランドさんのものをやらしてもらったりして非常に楽しいです。


マニアのみなさんのやつもやってみたいな、と思っているのですが、ぜひ手掛けてみたいと思っているのは

『中村市のいぬくそ看板』

です。(楽しそう)



まぁ、それはさておき、お盆過ぎになったらイソイソとなんか作り始めますので、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。

では。

丸中工業所 PEARL No.660 クロスバンド

2020-07-21 17:45:33 | 丸中工業所(PEARL)
丸中工業所の最新型サンダル「No.660 クロスバンド」

最新と言っても2年ほど前に発売されたモデルで、フリーサイズ(25.5~27.0cmくらい)のワンサイズという風変わりなサンダルです。

少し前に発売された「サボサンダル」もフリーサイズと3Lサイズだけだったので、その流れを汲んでいるかもしれません。

■ブラック

■モスグリーン

■ブラウン


フリーサイズの特徴は、サボもこのNo.660も甲が低く作られているという点で、軽くつっかけて履くか指先をグイグイ押し込んで履くかでフレキシブルなサイズ対応になっているんですね。

さてこのクロスバンド、意外とありそうでなかったデザインでシンプルで単純にカッコイイ。


実はこれが正式発売される前、丸中工業所さんに伺った時に

「ねぇ飯田さん、今度こういうの出すんだけどどうかしら?」

と実物を見せていただいて、

「うお!これメチャメチャカッコいいですね!売れると思いますよ!」


というお話をしたのですが、このNo.660は「マルナカハイエンド」という丸中工業所のアッパークラスの製品群の中の一つとして発売されたため、当初ウチでは扱えなかったんですよねー・・・。

▽マルナカハイエンドについての記事


なので、発売当初は神宮前とか青山とかあの辺のシャレオツなショップじゃないと買えなかったと記憶しております。

それが、おそらく1年ほど経って解禁になったため、ようやくウチでも取り扱えるようになったというわけなのです。


とはいえ、実はNo.660はマルナカハイエンドとまったく同じかといえばそうではなく、一部違う部分があります。(内緒)


ただ、デザイン的には同じですので、

・ブランド感にこだわるならマルナカハイエンド

・そうでないなら一般販売用のNo.660

という使い分けでいいんじゃないでしょうか。


スポンジで例えるなら、

・ブランド重視で「亀の子スポンジ(300円)」を使う

・そうでないなら100円ショップで似たようなスポンジ(100円)を買う

ということですね。


まぁそれはそれとして、先日事務所にこのNo.660が到着したのでさっそく私も足を通してみました。


はっ・・・履きやすい!!

なんというか、「スッと履いてスッと脱げる」という感触。

だからと言って、普通に歩いていてすっぽ抜けることもありません。


ニシベの製品のように足指をガッチリと押さえる出っ張りがあるわけでもないのになんというかジャストフィット。

そして丸中ならではの、ほど良い重量感。


古くからある現行製品は昔の日本人の足型を基準に作られているので多少タイトだったりするのですが、まさにこれは

現代の日本人の足に合わせて作られた新時代のサンダル

と言って過言ではないと思います。


さっそく私も3足買って家に持って帰ってすでに玄関で活躍中です。


なお、とりあえず3色から取り扱い開始しましたが、実は「丸中さんが持っているカラーだったら何色でも作れる」ので、なんとなく売れそうなカラーからじょじょに増やそうかと目論んでおります。

みなさんも一度履いてみてくださいな。





※ちなみに、もちろん丸中さんはベンサンではなく「ギョサン」と呼んでいます。

お多福産業 No.303 オリジナル

2020-07-14 18:08:04 | お多福産業(OTAFUKU)
ベンサンと言えば奈良の3社(ニシベケミカル、丸中工業所、森川ゴム工業所)に目が行きがちです。

が、ところがどっこいその3社よりも前に一体成型サンダルの製造を始めていたのが徳島県にある

お多福産業

らしいです。


らしいというのは資料から製造開始年を読み取ったわけでは無く、他のメーカーさんがそう言っていたからです。

※なぜかどこのメーカーも自社がいつからサンダル製造を始めたのかきちんと把握していません。

※どこに聞いても「たぶんこの手のサンダルを作り始めたのはお多福さんが最初じゃなかったかなぁ・・・」と言われます。


であれば、マニアとしては真っ先にターゲットにしなければならないはずのこの「お多福産業」になぜスポットライトをあまり当てていないかと言いますと、

私の中では他のメーカー製品より格上

とみなしているためです。


格上、というのは会社の格という話ではなく、単純にお多福産業のサンダルは

「ベンサンではなく健康サンダル」

とカテゴライズしており、実際価格もワンランク上で設定されているというのがその理由です。


お多福産業のサンダルはすべての種類に「永久磁石」が埋め込まれていて、いわゆる「磁気健康サンダル」と呼ばれているものなんですよね。


と、ここまで前提知識をご説明した上で今回ご紹介するのは、お多福産業の中では最もポピュラーなスタイルの「No.303 オリジナル」です。



カタログで、定価1,800円の代物です。

非常にオーソドックスで安定感のあるデザイン。
銭湯に行くときとかに履いていくにはこれ以上ない渋さです。

街の履物屋でこれを自然に買い求められるようになったら、あなたも大人になったと言えるでしょう。


パッと見でハッキリとわかりますが、やはり何と言っても特徴はサンダルに埋め込まれた永久磁石。

左右で合計6個も埋め込まれています。



そりゃ定価も高くなるというものです。


また、踵の部分に書かれている

ジキジキジキと足のツボ

というのも、まったく意味がわからないけれどなんとなく昭和の雰囲気を醸し出しており、ノスタルジックな佇まいがたまりません。


そして、じっくりご覧いただくとよくわかりますがシャドウがグラデーションで入れられているのもお多福産業ならでは。

これらすべてが相まって、このサンダル独特の渋い雰囲気が作られているんですね。


サイトをリニューアルしてから(商品登録が面倒で)まだ掲載していないのですが、実はこのお多福産業のサンダルだけ以下の書類を同梱しています。


▽表

▽裏

小難しいことはわかりませんが、要は「治療器具」的な扱いなので使用に当たっての注意書きになっています。

この写真をアップするためにあらためてじっくり読んでみましたが、これまで自分用にお多福のサンダルを使用したことがなかったのでさっそく1足購入して自家用にしようと思います。

今回はオリジナルの紹介なので取り上げていませんが、他のサンダルは

・いきいきマークⅡ

とか

・いきいきヘルシー

とか

・ノーベル一本バンド

とか、他のメーカーではあり得ないほどのオリジナリティあふれる名前が付けられていて、もうとにかくお多福産業を一言で言い表すならば

渋い

に尽きると思います。

折を見てお多福の商品もサイトにアップしていきますので、今回は名前だけでも覚えていってくださいね。(サンドウィッチマン風に)


ニシベケミカル VIC No.607 アルペン

2020-07-06 16:05:12 | ニシベケミカル(VIC/Charming)
ニシベケミカルの「VIC No.607 アルペン」は、VIC No.510 ダンヒルより少し幅広に作られていたことから履く人を選ばず、とても履きやすかったことで名をはせていた名サンダルです。

実は私が玄関に常備しているのもこのサンダルで、庭に出たり買い物に行くときについつい履いてしまう「ザ・日常」ともいえる代物なのです。


が。

なんと、2017年にニシベケミカルのカタログからその姿を消してしまいます・・・。


裏底やカカトの作りがダンヒルとまったく同じと言っても差し支えなく、幅が広い分だけ窮屈さを一切感じさせない傑作だったのですが、なぜこのサンダルを無くしてしまったのか・・・。


このサンダルが無くなることを、このサンダルを仕入れていた問屋さんに連絡して、その問屋さんが持っていたアルペンを全部引き受けたのが最後で、もうウチでも手に入れることはできません。

※もちろん自分用に1ケース残してありますが。


ところが翌2018年、新生ブランド「bench」がすぐに「BENSAN-A」として再販をしてくれました。

まぁ、価格は3倍以上になってしまいましたが背に腹は代えられないでしょう。

価格は上がりましたが代わりに良いこともありまして、じつはオリジナルでは存在していなかったカラーが増えたんです。


ウチの最終仕入れ時のカラーは

左からレンガ、チョコブラウン、ブラック

の3色だったのですが、現在benchが販売しているカラーはこれに加えて

・オーク
・ライトブラウン(ゴールデンロッド)
・カーキ(オリーブドラブ)
・ホワイト

が販売されています。


ということで、このブログを書きながらbenchさんのサイトで上の4色を買っちゃいました。(´∀` ) →届いたら後日追記します。

ブラックが売り切れていたのでおそらくは人気はブラックなのだと思いますが、ベンサンマニアなら他の色は「アルペン」として持っているのでおそらく私が買った4色にしか興味がわかないだろうと思われます。


それと現在、ホームセンターでもこのアルペンに似たようなMADE IN CHINAと書かれたサンダルを見かけることがあるかと思いますが、似て非なるものどころか「非なるもの」です。

■アルペンに似たようなサンダル

別に貶める意味で非なるものと書いているわけではなく、どちらかというとこれはアルペンではなく「VIC No.1200 トップ」の意匠を真似たものだからです。

甲のベルト部分も、靴裏のデザインも、網目を除けばほぼ「トップ」です。

つまり、幅が広いどころか逆にタイトですのでアルペンの代わりにはなりません。
ご注意ください。


ということで、私に惜しまれながら廃番となったこのアルペン、現在でも手に入れることは可能です。

ただ、私がいま探しているアルペンが一つありまして、それがこれ。


汚い写真でごめんなさい。

これは前回の記事でちょこっと触れたラボランド黒姫というコテージのトイレで2013年の12月30日に撮影したものです。

通常は「VIC CRIGINAL」の刻印が入っている部分のロゴが全く異なります。

■廃番時の刻印

そう、上の写真のほうが「旧金型」で作られたものなのですね。

当然「Original」と書いてあるのですが、金型を新しくするときにデータ作成を担当した人が筆記体の「O」を「C」に読み間違えたのでしょうね。

新しい金型はしっかりと「CRIGINAL」になっています。


これの新品がどうしても欲しいのですが、現在はただでさえ新品を手に入れることが難しい、以前製造された「アルペン」なので、けっこうな高難度なのです。

ですが実はbenchのBENSAN-Aにこれが紛れていたことがありまして。(マニアのお客さんが実際にゲット)

生産が追い付かなくて気づかずに旧金型を引っ張り出して紛れたのか、事実関係は不明なのですがこれを手にしている人はかなりの希少物件になりますので履かずに大事に保管するか、私に譲ってください。w