ニシベケミカルの防寒サンダル 「VIC No.803 VICⅢ」は、業界では「紳士プラ防」と呼ばれてまして、なぜそう呼ばれているのかは確認したことが無いのでわかりません。
同じくニシベの婦人用防寒サンダルは「婦人プラ」が正式名称なので、もしかしたら「紳士プラ防」が正式名称だった時代があったのでは?とも思いましたが、確認したことが無いのでわかりません。w
さて、当たり前のように「防寒サンダル」という言葉を使っていますが、写真のようにツマ先部分がすべて覆われているタイプのサンダルの事を防寒サンダルと呼びます。
No.803 VICⅢ
本当はローマ数字の「Ⅲ」は環境依存文字なのでブログとかでは使いたくないのですが、正式名称なので仕方がありません。
さてこのVICⅢはある意味「防寒サンダルの生き残り」とも言えるもので、ニシベケミカルにおいて過去何種類もの防寒サンダルが作られては消えていった中で長期間に渡ってレギュラーのイスに鎮座しています。
1998年のカタログを見ると、少なくとも紳士系防寒サンダルに
・No.801 VIC-Ⅰ
・No.802 VIC-Ⅱ
・No.803 VIC-Ⅲ
・No.806 VICエース
の4つがあったことがわかります。
あと、残念ながら何年のカタログかは不明なのですが、
・No.805 (VIC-V)
も存在していたことがわかります。
No.804はカタログで確認していないので、あったのかどうか不明です。^^;
※どなたかご存じでしたら教えてください。
さてこのVICⅢ、長年生き残っているということはそれだけ「優秀なサンダル」であるということでして、かいつまんでお話をしますと
・ニシベ特有、カカトの横穴によるクッション性
・厚すぎず薄すぎず柔軟な甲の部分
・アイスバーンの上でも滑りにくい強烈なグリップ力
に集約されると思います。
私は基本的に一年中サンダルを履いていて、冬でも通常のベルト型のサンダルで過ごしますが、
・雪の時だけはVICⅢ
を愛用しております。
今でこそ、プレゼントでもらったレッドウィングのワークブーツや運転時に履くスニーカー(の2足だけ)などの靴も履くときがありますが、VICⅢはこれらの靴より
・雪上性能が圧倒的に上
です。
秘訣は当然、その靴底にあります。ではご覧ください。
互い違いに生えた歯のような突起がニシベならではの適度な柔軟性を持っているため、アイスバーンの上でもそう簡単には滑らないんですね。
まさに、雪の日のために作られてサンダルと言っても過言ではないのではないでしょうか。
そして、パッと見ではわからないのですがディティールにも凝っていて、甲の部分には革のような装飾&ステッチが施されています。
サンダル愛好家のサワダンヒルさんという方は、さらにこの上に本物の革を縫い付けてとんでもなくかっこいいサンダルに仕上げていたりします。
※ツイートの埋め込みができないので実物写真はリンクからご覧ください。
さて次はカラバリについての話なのですが、一応私が認識している範囲では9色存在しているはずです。
現行カラーの「ブラック」「チョコブラウン」「レンガ」に加えて、
左から「モスグリーン」「メタリック」「こげ茶」「濃茶」「茶」、プラス「ブルー」です。
※ブルーも手持ちにあるのですが、いま探したらどこにも見当たりません・・・。引っ越しでどこかに紛れてしまったようだ・・・。
こう書くとわかりづらいのですが、要は
・茶・黒系だけで6種類もある
ということになってます。
2012年に現行カラーに変更した際、説明用に撮影した写真をご覧ください。
カラーの変更があった後の数年間は、
「チョコブラウンを頼んだのにレンガが来た!交換しろ!」
みたいなクレームがよくあったのですが、写真を撮って送ってもらうとその方たちがもともと持っていたVICⅢは100%「こげ茶」か「濃茶」の写真。
その都度、
「モデルチェンジでその色は数年前に廃番になっていて、お送りしたものはチョコブラウン」
という内容を丁寧に書いてご説明するという作業が発生してました。
さすがにここ1~2年は同様のクレームは来ていないですが、たまにしか履かないと結構長持ちしてしまうサンダルのため、その時の説明用に先ほどのカラーリング写真は大事に保存してあります。
でもヘビーユーズすると1年程度で甲に亀裂が入りますし、旧カラーもなかなか入手困難になってきていますので、旧カラーをお持ちの方は大切に使ってあげてくださいませ。
※でも去年、熱海の履物屋で旧カラー3足発掘できました。
さすが回転の早いニシベのラインナップから長年に渡って外れないだけの実力といったところです。