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映画感想文2009春  G O E M O N 試 写 会 版

2009年04月25日 | 映画感想文
※ネタバレはないので、読んでも大丈夫です。

久々に映画感想文、いきます。

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G O E M O N ( 2 0 0 9 )
★★★★★★★☆☆☆




試写会に行ってきました、というのは先日書きましたが、

前作「キャシャーン」から5年。

「キャシャーン」撮影時の頃から構想はあったという今回の

「G O E M O N」


まず最初に言えることは、

前作の「キャシャーン」を見て、評価が良かっただった人は

今回、見ても損はないと思います。


あと、歴史にうるさい人は、見ない方がいいと思います。


前者の理由は、

基本は、「キャシャーン」のレベルを今回もやってくれているので、まず失敗はないです。

おそらく日本の映画力としては、海外に出せるパワーがあります。

海外に出しても恥ずかしくないレベルのCGアクションムービーになっていると思いました。

ただCGの細部に言及すると、時間があればもっとブラシュアップできたなというところはあります。

ただこれは、邦画のCG制作の環境の限界というか、ハリウッドでさせてくれたらもっと高クオリティのものができてたと思う。

でも
実質約4年の製作期間でここまでできたのは、邦画としてすごいと思う。


内容は、

残念ながら、良くも悪くもオーソドックスというか、

今まで散々やってきた、教科書通りのストーリーなのが残念でした。


というか、表面が違うだけで、中身はキャシャーンと同じと言っても過言ではないと思いました。マスク好きやなあ、というところも含めて。

キーワードは、「ラブ&ピース」そして、「友情」です。


あと
言動、行動など、
矛盾、と感じる部分もいくつかありました。


例えば、

フィクションかつ、アニメーションタイプの映画なので、

五右衛門は超人的なジャンプ力と神速で移動できます。

ジャンプの「BLEACH」とか「NARUTO」とかそんなタイプの戦い方を思い浮かべていただけるとわかりやすいと思いますが、

そのジャンプ力とスピードに設してしまってるがゆえに、

「そこ、ジャンプして、助けに行けば絶対助けられるやん」

というところで、助けなかったりします。

ストーリー上の都合で。


これは、本末転倒と言うか、作り手の都合ですよね。


とはいいつつ、
アクションシーンは見ごたえありますし、
全体的にエンターテイメントとして楽しめる娯楽映画になっているので、
「あー、損した」という結果にはならない出来になっています。

むしろ、見て損はないです。

今の日本の映画の実力を見せてくれたなって感じです。



さて、後者の理由ですが、


歴史にうるさい人には勧めないというのは、


独創的解釈により、和洋折衷な物語設定になっているからです。

僕はむしろこれには賛成で、

歴史なんてものは、当時の人しか知らないわけだし、歴史の教科書も変わってきているわけで、正解はないと思っているので、

それぞれの解釈の日本史を描いてもいいと思っています。


時々、「歴史と全然違う」と文句を言う人がいますが、実際見たわけではないのになぜそんな胸を張って違う言えるのか疑問でした。

歴史の書物でも、昔の人がシャレで書いたものかもしれないし、嘘かもしれない。

昔の人は真実しか残さない、と言い切れる証拠はないと思います。


なので、織田信長が、西洋の甲冑を着ていようが、

ちょんまげの人間が一人もいなくたって、金髪の人間が紛れてこんでたって、

ドレスを着てたって、肉をむしゃぼりついてたって、


全然いいんです。


フィクションですから。


そんなこと全然気にならないのであれば、ぜひ見てほしいです。



最後に、


「キャシャーン」「GOEMON」で、残念ながら紀里谷監督の方法論というか、引き出しを全部見てしまったような気がしました。

次回作も、同じような方法論とストーリーライティングであれば、ちょっと残念です。

脚本を別の人にオファーしてもいいんじゃないかとも思いますけどね。


やっぱり元々、紀里谷監督の描き方って、漫画とかアニメなので、漫画かアニメが原作の作品を「キャシャーン」みたくリメイクすると、相性がいいんじゃないかと思いました。

何かのアニメのリメイクをこの画質とクオリティとスタイリッシュさで、やってくれれば、三作目も見たいと思います。

例えば、「セイント聖矢」とか紀里谷節でリメイクすると、絶対に良い科学反応を起こすと思います。


なんだかんだいって、邦画とこれほど差別化できる映画を作れるのは、一つの才能だし、映像監督としては僕は紀里谷監督を支持します。


と、ここまでは映画の感想なのですが、


いつもながら
エンドロールが流れ始めるやいなや、席を立つ人たちにイラっとします。


エンドロールも映画のうちに入っているし、エピローグを一番最後に挿入するタイプの映画だってあるのに、席を立つという行為、あれは、せっかくの余韻に浸っている空気をそぐ行為です。

百歩譲って、静かに出ていくならまだ我慢しますが、


喋りだすおばはん、何考えとんねんって思いますね。

こっちはまだ見てんのに、普通のトーンで会話し始めるあの自己中な感じ。

出てから喋ろ!


本当に、映画に罪はありませんが、そういう行為で、せっかくの気分が台無しになります。


何とか、ネットカフェみたいな個室で、映画のスクリーンが表示される機械を装着して映画が見れるシステム、作ってくれないですかね。

ほんま、腹立ちます。

今回主題歌を担当したのがYOSHIKIのソロプロジェクト「VIOLET UK」なんですが、ほとんど聞いてなかったので、可哀相でした。


まあ愚痴は、映画でいうエンドロールにあたるわけで、

最後まで長々と読んでくださり、ありがとうございました。


以上。




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