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伝える~送心~

2006年09月01日 | ハイロブレイン
最近注目してる若手作家の山本幸久さんが、「webきらら」のインタビューで、こんな事を言ってます。

「読んでいてわかりづらいものはやめるようにして、難しい言葉を使わずに、自分の中にあるものを背伸びせずに書くようにすることは心がけています。小説を書き進めていくと、周りから頭がいいと思われたいと考えはじめて、ちょっと変わったことをしようとしちゃうんですけど、そうやって書いたものは地に足がついていなくて、あまりいいものになりませんね。いま自分が知っているものをどう膨らませて、人に伝えていくかということに気を使っています」

この言葉を聞いて、僕は頷きました。
これは、小説だけでなく、ものを書く仕事、伝える仕事全てに共通すると思います。

だから、山本さんのその言葉にはすごく共感しました。要は、今の自分の引き出しの中にある材料でどれだけ伝えられるか、どれだけ工夫して自分の色を出せるか、なんだと。

山本さんの小説は、その言葉通りやってます。難しい表現は全くなく、分かりやすく伝わりやすい文体で書いてて、山本カラーもちゃんと入っている。僕はそこに惹かれました。


未熟な自分が言うのも何なんだけど、
ものを書く仕事をしたい人で、背伸びしてまで書きたいジャンルってあると思うけど、それは背伸びしてた身長に辿り着いた時に書けばいいと思う。今の身長でしか書けないものもあるし、今の身長で見える景色がある。力のない自分を認めると同時に今の自分を受け入れる事で〝今の自分〟をパッケージできると思う。それが等身大の作品(文章)になると思う。

あくまでこれは僕が勝手に思った事だから、断定はしないけどね。

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