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映画感想文 Vol.45 「銀色の髪のアギト」

2006年06月25日 | 映画感想文
銀色の髪のアギト (2005)
★★★☆☆☆☆☆☆☆



GONZO製作という事で、映像はすごく綺麗でした。CGとアニメーションの上手い使い方をしてるなぁ、と感心しながら観てたんですが、悪く言えば、そこだけで、脚本は全然楽しめませんでした。

まず、主人公とヒロインの出会いで、ぱっと思い出したのは「天空の城ラピュタ」の最初の出会いシーンに近いな、と思ったんです。全体的にも、ムスカみたいな敵がいて、大型兵器を起動させて世界を変えようとする。それにはヒロインが必要。主人公はヒロインを助けるために動き出す。

骨組みはラピュタなんじゃないか、と思うほど似てましたが、まぁでもそれはいいんですが、その辺からストーリーに置いてけぼりを食らいました。

「ハウルの動く城」と同じ感覚なんですが、一度見ただけじゃ全てを把握できない。ファンタジー知識が皆無に等しい普通の人が観たら全然楽しめないんですよ。

なんでそうなったか? それは何なのか? お前は何者? この世界はいつで、どこ? みたいな5W1Hがあるにはあるんだけど、説明不足。だから、観客をほっといて、キャラだけが勝手に動いて勝手にストーリーを進めていってるような気がして、世界に入り込めないんですよね。押井守作品に似てるところがあります。

きっとこれは二度、三度観ないとストーリーを把握できないな、という感じがします。結局、なんで髪の色が銀色になったのか、なんで銀色なのか、というのも分からず仕舞いで、キャラも全然立ってない。なので、共感もできない。

たしかに劇場で公開すると、映像的には楽しめるけど、内容は厳しいでしょうね。
だから、ヒットしたっていう噂を聞かなかったんでしょう。

ただ、個人的に映像美以外で良かったのは、よゐこ濱口と宮崎あおいの声優ぶりですね。すごくキャラに合っててよかったです。

ちょっと期待してただけに、すごく残念でした。


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