モウセンゴケとはご存知の通り「食虫植物」の一つ。
植物だからじっとしているけれども
虫をおびき寄せて、逃げられないように捕らえて、そして栄養として吸収してしまう・・・
ある意味、怖いけれども
そんな植物に魅了される人々がいる。
彼女もその一人であるが
鑑賞用に育てていたモウセンゴケではなく
「自然に生息しているモウセンゴケが見れたらいいな・・・」
そんな一言から始まったモウセンゴケの観察。
昨年までは那須高原の山間部にある大きな湿原へ出かけていたのだが・・・
「どうも、もっと近い場所でもモウセンゴケが見られるらしい」
そんな情報を昨年の暮れにキャッチしてしまった。
しかし・・・
季節外れであることに加え
恥ずかしながら、名前こそ知ってはいたが、場所そのものがわからない。。。
結局、悶々としながら年越しの2017年へ。
那須町・笹平湿地。
すっかり忘れていたこの名前を再び思い出すことになったのは5月のこと。
きっかけは
「クマガイソウ」→「上三依水生植物園」→「モウセンゴケ」→あっ、笹平湿地!・・・ってな感じ(笑)
なぜクマガイソウがモウセンゴケになるかは割愛しますが
クマガイソウもモウセンゴケも、正直、一般的ではないマニアックな植物。
しかしながら僕と彼女にとっては、そういう植物に魅力を感じるのでありまして
それはそれは「ごくごく自然」な成り行きなのであります。
・・・・
さてさて、そんなわけで梅雨に入った日曜日
彼女には毎度のこと行き先を告げず那須町へ。
「2017年6月4日、初めての笹平湿地」
すでに車は数台止まっています。
しかし、奥には誰もいないようでした。
木道の展望デッキ。
昨年まで出かけていた那須高原の大きな湿原ではすぐに見つけることは困難でありましたが
「あっ」
ここ笹平湿地は
想像以上にモウセンゴケの群生地でありました。
後から歩いてきたお二人は
その場にとどまることなく奥へ。
写真ではわかりにくいですが
肉眼ですと紅いモウセンゴケがたくさん見えます。
生まれたてのモウセンゴケ。
小さくて緑が透き通って見えます。
カエルもおとなしくこちらを、見てます。
木道を奥に進んでみます。
途中で終わってました。
元の場所に戻ります。
わかりますか? ハート形のモウセンゴケ。
・・・・
中山間部に位置する湿地だけあって
たくさんの草がボーボー。
モウセンゴケもなかなか全容が見えにくいものばかり。
けれども、それでいいんです。
これが「自然」というものですから。
この「くるりん」が気になるポイント。
今日はこれで終了。
しかしながら、この日は「メイン」の日ではありませんでした。
あくまでも「下見」の日。
笹平湿地の場所の確認と
モウセンゴケの生息状況の確認だったのです。
「いよいよメインは7月中旬だな」
この時には日程は決まっていました。
けれど不安は募るばかりでした。
植物はその年の気候によって生息状況は変わるからです。
桜やつつじなど「今年は開花が遅い」・・・
植物全般にそんな声が聞こえたわけですから
昨年、写真を撮られている方が「7月中旬」の撮影だったからと言って
今年も同じ・・・とは限らないのが自然の難しさであり、魅力なのです。
「勝負は7月16日にしよう」
僕らは再び、この地を訪れました。
2017年7月16日・午前 笹平湿地
出発時は晴れていた空が到着とともに曇り空に。。。
「まぁ、前回の太陽のまぶしさよりは、多少曇っていたほうが撮りやすいかも」
そんな軽い気持ちでの現地入り。
あっ!
またまた画像ではわかりにくいですが
肉眼では・・・
小さな白い花が。
広大な草地にあって
ズームで見てみると
想像以上の
ものすごい数の白い花が。
あっ・・・
そんなことで満足していたら、ぽつぽつと雨が。。。
いったん傘を取りに戻る。
そして
この白い小さな花。
これこそが「モウセンゴケの花」なのです。
アートなクモの糸
なにこれ?
彼女が見つけたのは抜け殻でした。
大きいです。
久しぶりに見た感じがします。
モウセンゴケから真上にひょろっと長く伸びた先に白い花が咲いています。
とにかく小さいです。
紅いモウセンゴケは緑の草との対峙で鮮明に映ります。
時間がたつにつれ
だんだん花が閉じてゆくのがわかります。
卵発見
あっ、トンボ!
彼女が大きな声をあげました。
ここで大きなハプニングが。
彼女が目にしたトンボは・・・
こちらでしたが
なぜか僕が目にしたのは・・・
肉眼で初めて見たハッチョウトンボでした。
あまりの小ささと
緑の草に同化していたため彼女はなかなかわからず・・・
そこ、そこ!
指を大きく指して教えてあげました。
ハッチョウトンボ、この日はこの1匹のみの発見でした。
後から来た大きなカメラレンズを引っ提げた男性がこの中にいます。
ズームで追うと
ここに。
なにか撮りに来たのでしょうけど
目的の被写体が見当たらないとわかるや否や
奥へ進み
手には野草らしきものをたくさん摘んでいました。
こういう保全地域で野草であっても
勝手に入り込んで摘んでゆくというのはいかがなものでしょう?
この方は福島県から来たそうですが
笹平湿地は栃木と福島の県境に近い位置にあります。
見た感じ「カメラは飾り」であって、違法搾取の常連さんのように感じました。
1枚も写真を撮ってる姿を見ていない不自然さ。
困ったものです。
注意はしませんでしたが、あまり好ましい行動とは思えませんのでマネはしないほうがいいかと。
左に進むと
離れた場所にもう一つ木道がありまして・・・
やはり途中で終わっているのですが
湿地内に「足の踏み跡」がおわかりになるでしょうか?
先ほどの男性は木道を降りて
その先をなにも抵抗なく歩いていたのです。
この笹平湿地は
もうまもなく地元の新聞で「サギソウ」「ハッチョウトンボ」に関する記事が紹介されることでしょう。
そうすれば多くのカメラマンが訪れるはずです。
・・・
この日、僕と彼女は約2時間、ここにいてモウセンゴケの花を観賞しました。
みなさんの「旬」はこれからですけど
僕らの「旬」はいま。
誰もいない湿地を
誰にも邪魔されない「二人占め」状態で鑑賞できる喜び。
僕たちはまた来年。
植物だからじっとしているけれども
虫をおびき寄せて、逃げられないように捕らえて、そして栄養として吸収してしまう・・・
ある意味、怖いけれども
そんな植物に魅了される人々がいる。
彼女もその一人であるが
鑑賞用に育てていたモウセンゴケではなく
「自然に生息しているモウセンゴケが見れたらいいな・・・」
そんな一言から始まったモウセンゴケの観察。
昨年までは那須高原の山間部にある大きな湿原へ出かけていたのだが・・・
「どうも、もっと近い場所でもモウセンゴケが見られるらしい」
そんな情報を昨年の暮れにキャッチしてしまった。
しかし・・・
季節外れであることに加え
恥ずかしながら、名前こそ知ってはいたが、場所そのものがわからない。。。
結局、悶々としながら年越しの2017年へ。
那須町・笹平湿地。
すっかり忘れていたこの名前を再び思い出すことになったのは5月のこと。
きっかけは
「クマガイソウ」→「上三依水生植物園」→「モウセンゴケ」→あっ、笹平湿地!・・・ってな感じ(笑)
なぜクマガイソウがモウセンゴケになるかは割愛しますが
クマガイソウもモウセンゴケも、正直、一般的ではないマニアックな植物。
しかしながら僕と彼女にとっては、そういう植物に魅力を感じるのでありまして
それはそれは「ごくごく自然」な成り行きなのであります。
・・・・
さてさて、そんなわけで梅雨に入った日曜日
彼女には毎度のこと行き先を告げず那須町へ。
「2017年6月4日、初めての笹平湿地」
すでに車は数台止まっています。
しかし、奥には誰もいないようでした。
木道の展望デッキ。
昨年まで出かけていた那須高原の大きな湿原ではすぐに見つけることは困難でありましたが
「あっ」
ここ笹平湿地は
想像以上にモウセンゴケの群生地でありました。
後から歩いてきたお二人は
その場にとどまることなく奥へ。
写真ではわかりにくいですが
肉眼ですと紅いモウセンゴケがたくさん見えます。
生まれたてのモウセンゴケ。
小さくて緑が透き通って見えます。
カエルもおとなしくこちらを、見てます。
木道を奥に進んでみます。
途中で終わってました。
元の場所に戻ります。
わかりますか? ハート形のモウセンゴケ。
・・・・
中山間部に位置する湿地だけあって
たくさんの草がボーボー。
モウセンゴケもなかなか全容が見えにくいものばかり。
けれども、それでいいんです。
これが「自然」というものですから。
この「くるりん」が気になるポイント。
今日はこれで終了。
しかしながら、この日は「メイン」の日ではありませんでした。
あくまでも「下見」の日。
笹平湿地の場所の確認と
モウセンゴケの生息状況の確認だったのです。
「いよいよメインは7月中旬だな」
この時には日程は決まっていました。
けれど不安は募るばかりでした。
植物はその年の気候によって生息状況は変わるからです。
桜やつつじなど「今年は開花が遅い」・・・
植物全般にそんな声が聞こえたわけですから
昨年、写真を撮られている方が「7月中旬」の撮影だったからと言って
今年も同じ・・・とは限らないのが自然の難しさであり、魅力なのです。
「勝負は7月16日にしよう」
僕らは再び、この地を訪れました。
2017年7月16日・午前 笹平湿地
出発時は晴れていた空が到着とともに曇り空に。。。
「まぁ、前回の太陽のまぶしさよりは、多少曇っていたほうが撮りやすいかも」
そんな軽い気持ちでの現地入り。
あっ!
またまた画像ではわかりにくいですが
肉眼では・・・
小さな白い花が。
広大な草地にあって
ズームで見てみると
想像以上の
ものすごい数の白い花が。
あっ・・・
そんなことで満足していたら、ぽつぽつと雨が。。。
いったん傘を取りに戻る。
そして
この白い小さな花。
これこそが「モウセンゴケの花」なのです。
アートなクモの糸
なにこれ?
彼女が見つけたのは抜け殻でした。
大きいです。
久しぶりに見た感じがします。
モウセンゴケから真上にひょろっと長く伸びた先に白い花が咲いています。
とにかく小さいです。
紅いモウセンゴケは緑の草との対峙で鮮明に映ります。
時間がたつにつれ
だんだん花が閉じてゆくのがわかります。
卵発見
あっ、トンボ!
彼女が大きな声をあげました。
ここで大きなハプニングが。
彼女が目にしたトンボは・・・
こちらでしたが
なぜか僕が目にしたのは・・・
肉眼で初めて見たハッチョウトンボでした。
あまりの小ささと
緑の草に同化していたため彼女はなかなかわからず・・・
そこ、そこ!
指を大きく指して教えてあげました。
ハッチョウトンボ、この日はこの1匹のみの発見でした。
後から来た大きなカメラレンズを引っ提げた男性がこの中にいます。
ズームで追うと
ここに。
なにか撮りに来たのでしょうけど
目的の被写体が見当たらないとわかるや否や
奥へ進み
手には野草らしきものをたくさん摘んでいました。
こういう保全地域で野草であっても
勝手に入り込んで摘んでゆくというのはいかがなものでしょう?
この方は福島県から来たそうですが
笹平湿地は栃木と福島の県境に近い位置にあります。
見た感じ「カメラは飾り」であって、違法搾取の常連さんのように感じました。
1枚も写真を撮ってる姿を見ていない不自然さ。
困ったものです。
注意はしませんでしたが、あまり好ましい行動とは思えませんのでマネはしないほうがいいかと。
左に進むと
離れた場所にもう一つ木道がありまして・・・
やはり途中で終わっているのですが
湿地内に「足の踏み跡」がおわかりになるでしょうか?
先ほどの男性は木道を降りて
その先をなにも抵抗なく歩いていたのです。
この笹平湿地は
もうまもなく地元の新聞で「サギソウ」「ハッチョウトンボ」に関する記事が紹介されることでしょう。
そうすれば多くのカメラマンが訪れるはずです。
・・・
この日、僕と彼女は約2時間、ここにいてモウセンゴケの花を観賞しました。
みなさんの「旬」はこれからですけど
僕らの「旬」はいま。
誰もいない湿地を
誰にも邪魔されない「二人占め」状態で鑑賞できる喜び。
僕たちはまた来年。
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