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嫌がらせ⑦

2022-10-12 13:28:03 | 日記


私は女のSNSと家を監視し、来たるべき日に備えたが、月日は虚しく過ぎて行った。

流石に警戒されていると思い、少し期間を空けようと、土方仕事に没頭した。

その中で、もうこの街で、資格でも取って、何気無い日常を過ごして、平穏な人生を歩んで行くのも悪くは無いかなと、ふと、過る様にもなった。

飯場仕事は、まるで昭和のあの、古き良き時代の再現VTRの目白押しで、

私は山崎豊子の「大地の子」の主人公、陸一心、若しくは、山崎豊子の「不毛地帯」、同じく主人公の壹岐正を、それぞれ演じていた。

今考えると、それは「蟹工船」の様でもあった。

毎朝6時に起き、食堂で朝食を食べて、弁当を持って、自分の名前が書いた札の前で今日の現場の振り分けを確認する。

そして7時には一斉に、それぞれボロッボロの車やバンに乗り込んで、現場に向かう。

仕事は一番下手間で、それこそ日本語のしゃべれない外国人でも出来る仕事ばかりだった。

信じられないが、10年飯場に住んでいる幹部も居て、そういう人達が猛威を振るう。

しかし、通いの職人さんからは、全員、まるで子供扱いの様だった。

その中で、通いの職人さんを含め、徐々にこの人達を出し抜きたいと思う様になった。しかし、経験ではこの人達には敵わない。それならば資格を取ればいけるだろという事で、何が有効かスマホで探した。私は、刑務所でガッツリ宅建を勉強していたので、出たら試験を受けようと思っていた。受かる自信はあった。しかし、その時目標としていたのはデリヘルの開業だったので、後回しにしていた。
宅建は止めた。欠格事由があった。禁固刑以上の刑を終えた時から5年以内は、登録出来ない。
まだ出て来て半年位だった。建設系を探したが、どれもこれも学歴要件、経験年数等、条件があった。二級建築士が理想だった。結局考えた結果、3級ファイナンシャルプランニング技能士なら手っ取り早くいけると思って、本屋でテキストを買って、勉強しだした。全然関係が無かったが、とにかく何でもいいからこいつらから一目置かれたかった。
多分飯場で唯一だったと思う。50人以上はいたと思うが、空き時間勉強していた。
それを言えば、私は唯一新聞を読んでいた。現場の休憩室でも読んでいた。スポーツ新聞を読んでいる人は何人かいたかも知れないが、新聞を読む人は皆無だった。
勿論浮いた。通いの職人さんから見たら、乞食が新聞を読んでいる。それを見て怒りが湧いて来るだろう。

飯場の人とは、やっている事は一緒だったが、私の場合、頭の中身が全然違った。何故なら私はその時点で、中卒ながら本を500~600冊は読んでいた。

私はまず始め、九州の刑務所の中で4年間、その多くの時間を勉強に費やした。

周りは若いやくざ組員ばかりの中で、マイノリティでいつも余所者で、刺青も腕にワンポイントが入っていただけなので、潔く全てを諦めて、勉強と筋トレだけに没頭してやろうと、無我夢中で難しい本を読み漁った。とにかくすぐ喧嘩になる様な刑務所だったので、劣勢で堅気だし、出来るだけ目立たない様に勉強と筋トレに励んだ。しかし、元々喧嘩っ早い方で、何度か暴行事件を起こし、保護房に入れられたりもした。

結局、

・漢字(テキスト、ドリル)
・ペン習字(通信教育)
・新聞

本は、

・歴史小説
・暴力団関連
・アウトロー小説
・推理小説
・ハウツー本
・自伝
・心理学


を最初集中的に読んでいたが、途中から周りと一緒の事をやっていても勝てないと思い、

新聞をより理解する為に、

・政治
・経済
・世界情勢
・哲学


に関する本を、読み出した。

出るまでに新聞記事の内容が全て分かる様になろうと目標を立てていたので、分からない所は大辞泉、イミダスで調べた。

雑誌は、

今では廃刊となったが、

・SAPIO

という雑誌を1年以上購買していた。
時間が勿体なかったので漫画は読まなかった。

新聞で気になった記事を掘り下げていく作業だったので、楽しかった。

独居に移り、資格勉強もしようと思い、司法書士のテキストを買ったが、これは中では無理だと感じ、測量士補にも興味を示し、テキストを買ったが、これも難しかったので、差し入れして貰った、マンガでわかる宅建を読むと、これならいけると思い、勉強を始めた。丁度、やくざの人を殴って、自由に工場に行けなくなり(行ったら組の人にヒットされる)、反省として独居作業を強いられていたので(大分運がいい方!普通はやられる!)、集中して勉強する事が出来た。
正月も朝から晩まで勉強して、大体3ヵ月位で、多分今試験を受ければ受かるだろうと思い、止めた。どのみち満期出所まで後1年半位だった。

一応言っておくが、私の様にそこそこ難易度のある宅建試験の勉強をする人は、同時期にその刑務所には居なかったかも知れない。聞いた事が無かった。

他の人は、大体シノギの勉強をしていた。

筋トレは、毎日腕立て、1日一回ずつ回数を増やし、

最高連続250回+30×何セットかやって、

後腹筋、バケツ上げ、運動時のグリップ、

スクワットも最高連続750回やった。

しかし、食事が悪かったので、身体というよりかは、
根性を鍛えていた。でも、身体もそれなりに引き締まった。


次の刑務所では、1年6ヵ月間、

主に

・政治
・経済
・世界情勢
・歴史
・古典

・初級英語(ドリル)
・新聞
・SAPIO

を本で勉強し、無事故で仮釈放が狙いだったので、

和気あいあい、部屋で博打三昧、それが原因で暴行事件にまで発展する位の部屋で、何とか持ちこたえ、

運動は、連続腕立て伏せ最高150回+30×何セット

今回は腹筋を割ろうという目標を立てていたので、

出る間際にはパッキパッキになっていた。

それから十数年たった今でも、うっすらだが、腹筋は割れたままだ。

そして独居に移り、約3ヵ月で出所した。

捕捉しておくと、学生時代(小中学生)、漫画が大好きだった。ありとあらゆる漫画を読み漁った。
子供の頃から家に極道漫画もあったので、結構詳しかった。
当時のヤンキー漫画は、全部読んだと言っても過言では無いだろう。

嫌がらせ⑥

2022-10-08 22:52:50 | 日記


しかし、それにしても金が無かった。このままでは電話も止まるし、最優先の男の件もあるので、絶対に捕まる訳には行かないので、私はその足で朝早くから労働者センターの前でやっている日雇い仕事の順番待ちに加わった。

この街は日雇いの仕事に事欠かない。

ちょっとした入り用がある時は、朝早くから毎日日雇い仕事を募集しているので、仕事が終われば即現金で金を手渡ししてくれるし、誰でも面接無しで働けるので、身体一つあればどうにかなった。

私は何度か日雇いには行った事があったので、要領を心得ていた。

更に言えば、この辺には信じられない安宿が沢山存在していて、本当に千円二千円で宿に泊まれる。

今まで一度も泊まった事が無かったが、今から考えればつい5ヵ月前まで刑務所にいたので、そんなに抵抗は無かった。

見るからにオンボロだったが、探求心が勝った。

色々働いて見たが、日雇い仕事を毎日続けるのは実はしんどかった。朝が早すぎる。3時4時から動かなければ、仕事にありつけなかった事もあったので、ここから少し離れた所にある、飯場と呼ばれている寮に入る事にした。
それに、ここにいる事がもしバレたら都合が悪かった。
何故なら格好が悪い。
それに、圧倒的不利な立地だった。
Jはこの街で売人をしていた。多分、よくわからないが、半グレチームに入っていたのかも知れない。バックがついていなければ、この街で商売なんか出来る筈無い。私もよく一度目の懲役を努める前は、この街に来て、薬(ヤク)を買っていた。誰でも買える。

とてつもなく治安が悪い所だったと記憶していたが、この頃はだいぶ浄化されていて、確か売人がもうほとんどいない状態になっていたと思う。
警察の取り締まりがエグイから、行かん方がええと、私も聞いていた。
しかし、薬をやっていなければ、関係が無かった。

そうして、私は隣町の飯場と呼ばれる寮で暮らし始めた。

ダサい事だが、私は本当にお金に困ってこんな所でしか働けない訳では無くて、あくまでもヒットする事が目的だったので、とにかく身軽でいつでも仕事を休んだり辞めたりする事が出来るこの飯場生活が実に都合が良かった。
普通に仕事でもすれば、没頭しすぎてヒットする気なんか失せてしまうかも知れないし、私としても、そうなりたいのは山々だったが、とにかく話が大きくなっている様な胸騒ぎを感じていた。絶対にけじめをつけなければ大変な事になる、そう予感していた。

嫌がらせ⑤

2022-10-03 00:03:40 | 日記


結局、籠城してはみたものの、男が乗り込んで来る訳でも無く、悪戯に時間が過ぎて行った。

印象に残った出来事。

仕事に遅刻したら全部私のせいになるのだが、一度、女が仕事に遅刻しますという報告を電話で職場にしていたのだが、電話から漏れる声は、男の声で、S、わしが絶対に追い出したるからな!だった。

統合失調症のレッテルを貼られていたので突っ込まなかったが、かなり手の込んだ事をやっていた。

穏やかな日も流れ、女が仕事行っている間、もしかしてわしの勘違いだったかなとか思ったりして、勘違いだったらほんまに心から謝って、この子とも別れたらなあかんなとかも思った事があったが、ふいに置いてあった女の古いケータイを手に取って、保存されている浮気越し電話音声を聞いたら、やはりこの穏やかさは偽りだという事に気がついて、怒りが、そして憎しみが込み上げて来た。


そうして、女との険悪さがピークに達して、2ヵ月位は粘ったが、とにかく女は白状はしない。色々あった。物を壊した事もあった。
こんなに憎いと思わせる女はいないと思って、私も途中からこの子を啓蒙したるという気概も湧いていたが、それをその都度裏切られ、殺したいという衝動がこの胸を駆り立てる時があり、ついには女に包丁を突き付けた事があった。私の性格上、刃物を手に取ったら刺すもんやという認識の中で、ほんの何秒かだが、本気で考えた。今この女を殺すか、それとも止めてここを去るか。警察沙汰にもなっていたので、究極の選択を迫られていた。

懲役で人を刃物で殺した奴の話を聞いた事があった。直接話した事は無いが、隣の房にいた。無期懲役囚だった。そいつ曰く、人の身体は刃物で刺すと豆腐みたいに感じるらしい。

その記憶が頭を過った。

その豆腐が目の前にいる。

何十回もどつき合いをして来たので、私が一瞬、手を勢いよくかざし、それを思いきって女の身体に振り下ろし、それを抜いた瞬間、血が吹き出す所までイメージ出来た。
Sは落ち着き払っているが、物々しい雰囲気だった。

私は決死の判断の中で、間一髪、女は殺せへん。女を殺して懲役行くのはごめんや。と、思い留まり、包丁を置き、豆球の灯りの中、Sの部屋を後にした。もうこれまでだった。

マンションを出たが、地元に帰るつもりは無かった。安目を売る訳には行かない。
時間は掛かるかも知れないが、待ち伏せして、JがSと一緒にいる所を狙おうと決めた。

心構え①

2022-09-28 22:31:57 | 日記


因みに私は今まで一回も取り乱した事は無い。
何が起ころうが何を言われ様が大抵、デーンと構えている。
しかし、普通ならそうは行かないだろう。
何故なら私は攻撃されてもその攻撃を跳ね返させられる鎧を身につけている。
資格、顔、身体、髪、足の長さ、チ○ポ、全て平均よりも上回っている。
よく私にやったなと思う。
大体集団ストーカー、集団ストーカー予備軍なんかは、人のコンプレックスや弱みを徹底的に突いて来る。
これでもかという位突いて来る。
何か言っても被せて来る。
脱出不可能かと思うかも知れないが、
とにかく自分の価値を高める事だ。
整形でも何でもして、努力を惜しまず磨き続ける事で、私は楽になった。
ただし、押すツボが違ったのかも知れないが、並大抵では無かった。
しかし、必ず良くなる。

安定剤なんか飲んでボケ~っとしている暇があったら自分をパワーアップさせる為に努力をする事だ。

金、金があれば何でも出来る。

私なんかまだまだだ。

嫌がらせ④

2022-09-28 00:31:27 | 日記


女はあくまでも自然な成り行きで私との関係を終わらせたがった。

何にも無ければ別にそれでも構わないのだが、背後に男が居て、裏で舐めた事やったり私の事を小馬鹿にしている事を想像する事が出来るので、私は土俵際の粘りで、何とか関係を繋いでいた。

しかし、それももう限界に近づいていた。

私は意を決して、Sの家に転がり込む事に成功した。

籠城し、痺れを切らしたJを誘き出し、生け捕りする事を画策した。

しかし、あくまでも口八百で、

その街で仕事を探して家を借りるまでという条件付きだった。

それにしても本当に気持ちが悪い。

普通ならOKしないだろう。

Jの知り合いだというその街の人とも、頻繁に連絡を取った。

籠城し始めて思ったが、やはり変だった。
Sが仕事に行っている間、どうも部屋で監視されている様な気がした。
例えば、変な話、私が知っている人間の声が聞こえたりした。その人間はRといい、Jの隣の中学校の出身だった。

しかし、それはもしかしたら勘違いなのかも知れないと思った。

あまりにも声が小さい。

しかし、今度は確実だった。

Sと二人きりで部屋にいる時に、
突然、S、またわしに居直ったな、と、
叔父Oの声が聞こえた。

今度ははっきりと聞こえた。

その瞬間、女も少しビクッとした。

しかし、どうもまた天井から声が聞こえた。

私はすでに女に統合失調症だと言われていたので、その事には触れなかった。

笑い合う空気も無い。

女もその事について何も言わなかった。

やはり、Sは惚けているだけで、何かを知っている。今の声の内容からすると、叔父Oと繋がっている。

疑惑は一層強くなった。

そして、恐らく警告でもあったのかも知れない。

帰れと。

しかし、あくまでも天井からの声なので、気持ちが悪いが、帰れない。

因みに鉄筋コンクリート、10階建位のまあまあ立派なマンションだ。

常識的に考えて天井裏に人が容易く入り込めるとは思わない。

しかし、丁度近くの部屋で内装工事をやっていた。

無茶苦茶金を使えば、出来ない事は無い。

叔父Oの声が聞こえたという事は、
そういう事だ。

Rの声は丁度真上の階の部屋から聞こえた。

Rは、Jの隣の学校出身で、Jよりも一つ年下、つまり私と同級生だが、ヤンキーで名が通っている。少刑で一緒だった。

Rは、Jの事は知らないと言っていた。しかし、後になって知るのだが、この学校、変わっていて、本当に真横、隣同士に中学校がある。信じられないが、本当にRの母校の真横に、Jの母校があるのだ。
私は隣の市の事なので、何も知らなかった。
という事は、嘘をついていたという可能性も考えられる。

普通に考えて、最早同じ学校とも言えない事は無い一つ上のヤンキーを、知らない訳が無い。

それとも、そこまでJは雑魚だったとでも言うのか。

Rとの付き合いは、別に深いという訳でも無かったが、少刑では同じ房だったので、出所祝いで私の町のラウンジやキャバをご馳走してやった事がある。
私に嘘をつく理由は無いと思っていた。

私は、どうも上が怪しいという事で、

真上の階の部屋の様子を確かめに行った。

ドアに耳を当てると、多分、若い奴達の声がする。鍵も掛かって無かったので、惚けてドアを開けて見た。靴が無造作に置いてある。しかし、それを見て、暴力団や不良の物だとは思えなかったので、私の中で、勘違いかも知れないと思った。
ドアはすぐに閉めた。
靴が汚くて、無造作すぎる。

その後も天井からJの囁き声が聞こえたりした。
最終的には、「上がって来いよ」と、言っていた。