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マニアックなクンフー映画シリーズ、『ラストドラゴン』!

最近、1980年代のマニアックな米国製クンフー映画を観賞しているが、先日紹介した『シンデレラ・ボーイ』に続き、今度は1985年に公開された、『ラスト・ドラゴン』のブルーレイを購入し、久しぶりに観賞。『シンデレラ・ボーイ』もそうであったが、『ラスト・ドラゴン』にも共通しているのは、両方ともブルース・リーへの大きなリスペクトとオマージュが込められている映画であること、また空手・クンフー・忍者ブームが米国で巻き起こっていた1980年代に公開された映画であること、そして共にアメリカ映画らしく、アメリカ人が主役となっているハリウッド映画ということだ。




当時映画館で観た記憶があるのだが、細部はすっかり忘れてしまっていたので、今回36年ぶりに観賞して、何だか新鮮な気持ちで楽しむことが出来た。

今改めて見るとツッコミ所満載なB級映画だが、この映画はなんとあのブラックミュージックのモータウンが製作した映画という点で実にユニーク。まさにブラックミュージックによるブルース・リーオマージュ映画が出来てしまうこと自体、如何にブルース・リーがアメリカ中、いや世界中で憧れの的であったかがこの映画からも確認出来る。



モータウンだけあって劇中に多くのモータウンミュージックが流れ、当時De Bargeが歌った主題歌、『Rhythm of the Night』は当時大ヒットしたのを良く覚えている。

ニューヨークのハーレムで起こる物語。主人公はブルース・リーに憧れる黒人青年リーロイ(Bruce Lee Royという名前も、如何にもブルース・リーのパクリで笑える)が、修行をしながらクンフー道場を開くが、自称ハーレムの将軍ショーナフに狙われ、またひょんなことから知り合った人気歌手のローラの為、彼女を取り込もうとするギャングとの戦いを挑むという物語だ。





映画の中で、映画館で映画を見ているシーンでは、ブルース・リーの『ドラゴン危機一発』と『ドラゴン怒りの鉄拳』が映像としてかなり使われており、この点でも貴重なブルース・リーオマージュ映画となっている。またャbプカルチャーアイコンとなっているあの黄色い『死亡遊戯』のトラックスーツをリーロイが着ていたりして、結構笑える。



リーロイを演じたのは、タイマックという名の黒人俳優。肉体美を誇り、アクションもそつなくこなしていたが、元々俳優ではなく、空手家だった為、演技指導にかなり苦労したというエピソードも残っている。タイマックは、この映画以外で見かけたことが無いが、その意味ではこの映画だけの一発屋とも言える役者であった。




もう一人映画の中で注目すべきなのは、ヒロインのローラを演じた女優、ヴァニティー。当時プリンスに見出され、人気のあったVanity 6という女性3人のグループのリードボーカルであったが、この映画で更に人気が出たように当時を記憶している。今この映画を観返すと彼女はなかなか可愛いが、残念ながら2016年に57歳の若さで亡くなってしまったらしい。奇しくもプリンスが亡くなったのと同じ年であった。





1980年代は、今振り返ってみても音楽業界、映画業界含めて、とても楽しく、華やかな時代であった。この頃のブルース・リーブームに僕も大興奮したものだが、当時の流行りの中で観ていたブルース・リーオマージュ映画はいつ観ても楽しいものがある。
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