まず1冊目がNEKO MOOKの『エンターテインメントアーカイブ ウルトラセブン』。コロナ禍の昨年7月に出版された本だが、まさに“資料写真集”とも呼べる内容。全49話に沿って、各話に関連する写真をストーリーと共に掲載。登場する星人のスーツ写真アーカイブや、ウルトラ警備隊様々な資料が紹介されている。
これまで出版されていたウルトラセブンの解説本というよりは、円谷プロのアーカイブに所蔵される数々の写真の中から厳選されたものが多数掲載されており、初めて見るような貴重な写真もたくさん掲載されているのだ。これはファンには感動的な豪華な内容となっており、また写真のクオリティーの良さにも驚かされる。とても良い資料本が出版されたものだ。
もう1冊は、小学館の『ダンとアンヌとウルトラセブン~森次晃嗣・ひし美ゆり子2人が語る見どころガイド』。今年2月に発売された最新のウルトラセブン関連本だが、タイトルの通り、ダンとアンヌを演じていた森次晃嗣とひし美ゆり子の2人が、各話を裏話と共に解説している内容。こちらはNEKO MOOKとは全く違う切り口で取り上げているが、同じく普通の解説本では無く、出演者が当時を振り返りながら解説して行くのは今まであるようで無かった。
二人ともそれなりに歳をとったが、当時のダンとアンヌはとても人気があり、特にアンヌを演じたひし美ゆり子はウルトラヒロインの中でも一番人気であり、アンヌ役はひし美ゆり子にとって代表作となった。そんな当時を知る主演者の2人が振り返りながら語る本は、ある意味貴重な“記憶の記録”であり、これこそがアーカイブとして後世に残されて行く本として、ウルトラセブンファンにはとても貴重で嬉しい出版となった。
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