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追悼 オリビア・ニュートン・ジョンとの思い出

オリビア・ニュートン・ジョンが8月8日に亡くなってしまった。享年73歳。その美しい歌声と美貌で70年代のポップシーンを一世風靡した歌手である。長年乳がんを患っていたらしいが、早過ぎる死が本当に悔やまれる。心から彼女のご冥福を祈りたい。

僕はオリビアがかなり好きで、一時期結構ハマっていたので良く聴いていた。今見ても、若い頃のオリビアは本当に可愛かった。どこかメグ・ライアンにも似た、正統派の白人美女という感じだったが、そのルックスと歌声には常に温かみがあった。彼女は産まれがイギリス、育ちはオーストラリア、そして晩年は米国で人生を過ごした。

正直、80年代がリアルタイムだった僕からすると、オリビアが一番活躍したのは70年代で、僕よりも少し上の60歳前後の世代が特に印象深い歌手だろう。日本で言えば太田裕美や山口百恵、フォーク歌謡が全盛の時代だ。オリビアは1978年の映画『グリース』でジョン・トラボルタと共演して女優としても大ヒット。80年代に入っても映画『Xanadu』のサントラが大ヒットしたり、シングル『Physical』や『Heart Attack』という曲が大ヒット。特に、当時としては刺激的であったレオタード姿のオリビアが歌う『Physical』はMTVのミュージックビデオにも頻繁に登場していたのが今でも印象に残っている。当時はジョン・トラボルタと共演するシーンが多く、てっきり僕はオリビアがジョンと結婚するものとばかり思っていたが、結局結婚はせずに、生涯の友人となった。

これも有名な話だが、尾崎亜美が作詞・作曲し、杏里に提供した『オリビアを聴きながら』はまさにオリビアのことで、彼女の歌詞に出てくる『Making Good Things Better~』というのは、オリビアの『Making a Good Thing Better』を複数形にしたものであることも有名だ。この曲もまさにオリビアの雰囲気にインスパイヤされた名曲と言える。

80年代は、夢中でDJケイシー・ケイサムがMCをしていた人気ラジオ番組、『American Top 40』を毎週ラジオで欠かさず聴いていた。そして1981年にオンエアが開始されたMTV含め、マイケル・ジャクソン、Duran Duran、マドンナ、プリンスなどを聴いていたまさにポップスの黄金時代であった。今当時の曲を聴いてもやっぱりレベルが高い。大ヒット曲、大スターも多く誕生した。そんな中、とても印象に残っている1枚のアルバムがある。それがオリビアが1985年にリリースされたアルバム、『Soul Kiss (邦題:麗しの瞳)』だ。

このアルバムを出した頃のオリビアは、少しピークを過ぎた頃で、まあまあの売れ行きではあったのだが、やっぱり80年代のヒット曲の荒波の中では完全に埋もれた作品であった。しかし、何故か僕はこのアルバムを当時CDで購入し、頻繁に聴いていたのが懐かしい。インナージャケットの写真と、裏表紙の写真が実にセクシーで、高校生だった当時、大人のお姉さんに妙に興奮していたのも良い思い出だ(笑)。アルバムの中では、タイトル曲『Soul Kiss』だけが中級ヒットとなっていたが、遅ればせながら、オリビアの歌声に改めて惚れ込んでしまったのだ。今回、オリビアが亡くなったと聞いて、久しぶりにオリビアのヒット曲の数々を聴き直している。そして、この思い出の『Soul Kiss』もまた37年ぶりくらいに聴いている。

今を思えば、オリビアは僕にとって”竹内まりや”にも似た存在だった。音楽性もどこか通じるものがあるが、どこか理想の女性像として彼女にイメージを投影していたのかもしれない。そして、オリビアが僕の誕生日である8月8日に亡くなったというのはなんという悲しい縁だろう。これから誕生日を迎えるたびに、オリビアのことを思い出すことになるだろう。改めて、彼女のご冥福を祈りたい。

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