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才能の塊、藤井風がNHK MUSIC SPECIALに登場!

10/31に『NHK MUSIC SPECIAL 藤井風~登れ、世界へ~』が放送された。このシリーズは様々なミュージシャンにスポットを当てて、NHKらしいしっかりとした構成で見せてくれるので僕も良く見ているが、先日の竹内まりやに続き、今回は藤井風の登場である。ここ最近のアーティストの中ではダントツで素晴らしい音楽性、スバ抜けた才能の持ち主だと思っている藤井風だが、彼にスポットを当てた番組が放送されるのは何とも嬉しい限りである。

番組は仲野大賀の語りにより、LAでアルバム制作をしている藤井風への現場密着ドキュメントとなっていた。藤井風は米国の大手レコードレーベル、Republic Recordsと契約。テイラー・スウィフト、The Weekend、アリアナ・グランデも所属する大手なので、藤井風も契約したのは、それだけ彼の才能が海外でも認められている証だ。

今年は大半の時間LAに滞在し、Republic Recordsのスタジオで全曲英語によるサードアルバムの制作に取り掛かっていることが番組内で語られた。そろそろサードアルバムの制作かなと思っていたが、全曲英語でのアルバムとは何とも楽しみだ。過去にも多くの英語曲をカバーして、カバー版のアルバムも出しているし、藤井風は英語がかなり堪能で発音もいいので、全曲英語によるアルバム自体は全く違和感が無いのだが、“完全オリジナルの英語曲”アルバムで世界に向けて勝負するというのは新たなチャレンジだ。どんなアルバムになるのか今から楽しみで仕方ない。

番組ではLAで楽曲制作に取り組む藤井風の様子が映し出されていた。しかし、楽曲制作はあまり順調ではいようで、大きな産みの苦しみの中でもがきながら制作している現場での様子が伺えた。そんな中で今年8月に開催された日産スタジアムライブの為に一時帰国したり、その後はアジアツアーなどもあって、アルバム制作が中断されている様子も紹介された。大好評であったNPRの『Tiny Desk Concerts』での模様なども紹介。

幼い頃からたくさんの洋楽を聴いて育った藤井風が最も大きな影響と感銘を受けたのがマイケル・ジャクソンであるとのエピソードもあり、彼の目標が今まで自分が聞いたことのある曲に劣るようなアルバムにはしたくない、マイケル・ジャクソンが『Off The Wall』や『Thriller』で見せた、“無駄のないアルバム”と同等のものを自分でも作りたい、という強い思いが番組では語られていた。

今回、全曲英語のアルバムを制作する中で世界に向けた一歩を踏み出そうとチャレンジしているわけだが、憧れていたマイケルやその他聴いてきた洋楽アルバムと同じ土俵に立つことで、“自分で最高と思えるアルバムを制作しないといけない“、“もはや言い訳はきかない“というプレッシャーが重くのしかかる。才能があるが故に、中途半端な作品では自分自身が納得出来ないのだと思うが、ここは一人のアーティスト、プロフェッショナルとしての強い意志が確認出来る。

また、曲風もこれまでのものとは少し違った、新しいものにチャレンジしたいという気持ちと、多くのファンを獲得しているこれまでの延長線上にあるような曲がいいのかとの悩みも吐露しており、“正解は無い”と思いながらも迷いを抱きながらもがく姿が紹介された。

藤井風も番組内で、デビュー前、音楽・歌に対してMore Energetic, More Passionateだった自分の熱い気持ちなどを振り返る。これまでの2枚のアルバムの大成功で、世界的にも注目される存在となった藤井風だが、無名だったデビュー前のチャレンジ精神を思い起こし、原点回帰を試みながら、忘れかけていた自分を取り戻す為、無心に曲作りに取り組む姿が印象的であった。この“もがき”は人生の様々な局面で、誰でも大なり小なり経験するようなことかもしれないが、悩み、もがき、そして新たな高みを目指していくプロセスとして、時間はかかるものの、必要な時間なのかもしれない。次元は全く違うが、僕も今新しい絵本の制作で少し“もがいて”いるが、何かをクリエイトする際に最高のものを完成させたいという思いはとても共感出来た。

ファンとしては新しい藤井風を見たい気もするが、やはりこれまでの心地良い、博愛に満ちた藤井風を英語でも聴きたいという両方の気持ちもあり、少し複雑な心境ではある。しかし欲を言えば、ちょっと斬新な曲も織り交ぜながら、上質な藤井風流大人のR&Bアルバムに期待したい感覚はある。2020年にリリースされた藤井風の衝撃的なファーストアルバム『Help Ever Hurt Never』の時のようなインパクトをぜひ英語アルバムでも楽しみにしたい。

全曲英語のサードアルバムは、元々日産スタジアムの前にはリリースされる予定で、ニューアルバムからの曲を中心にしたライブを想定していたらしいが、結局ニューアルバムは間に合わず。ライブ自体はこれまでの集大成として構成され、それはそれでライブ自体素晴らしい完成度ではあったので、ファンとしては嬉しい限りであった。

今回、藤井風のアルバム制作現場にカメラが入ったのは画期的であり、今までとはまた違った藤井風の一面を垣間見ることが出来たのは、ファンとしてはとても貴重で嬉しい番組となった。これまでも藤井風に密着してきたNHKだが、さすがNHKらしい良い構成の番組であった。今年12月には僕も実際生参戦した8月の日産スタジアムライブが、ライブアルバム化、そしてDVD/ブルーレイ化されて発売されるらしいので、こちらもまたぜひ購入してあの生で観た感動を体感したいと思っている。そして来年には何とかこのサードアルバムのリリースが期待出来そうなので、サードアルバム自体も楽しみであり、またサードアルバムを引き下げての新たなライブツアーもぜひ楽しみにしたい。

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