朝ドラ『虎に翼』を毎日楽しく見てきたが、最近ちょっと寅子に対してイライラしてしまうのは僕だけだろうか?
若い頃の寅子は、色々なことに対して『はて?』と疑問を持ち、言いたいことをズケズケ言ってスカッとする局面も多かったので、物語としても楽しかったが、既に終盤を迎えて寅子も女性初めての裁判官となり、かなりオバサンの貫禄も出てきた中でその性格が逆に目に付き始めていると感じる。何だか最近は『はて?』というたびに毎回イラついてしまうのだ。
兎に角無神経でKYなコメントなどが最近鼻につくし、何でも理詰めでこようとするところもイラっとくる。岡田将生演じる星さんのプロポーズに対しても何だかめんどくさい感じの理屈をこねて煮え切らず、“結婚にメリットを感じない”、などと抜かしてしまうのだ。また自分の心の中だけで言っていればいいのだが、今日の放送では、同性愛をカミングアウトした学生時代の同期で弁護士となった轟とその彼氏の遠藤の前で、自分が星さんにプロポーズされて“どうも結婚に対するメリットを感じない“などと無神経に言ってしまう。結婚したくても出来ない轟たちの目の前で、よくもそんなことが言えたものである。
また、同じく今日の回で、夫婦同姓に関して”はて?“とおとぼけ。既に一度結婚して苗字が猪爪から”佐田“になっているにも関わらず、なんで今回は”女性が夫の姓を名乗らなければいけないの?“と夫婦同姓に異を唱えるのか意味不明である。
また、弟の直明が彼女と家で同居すると言い出した件も、家族を集めて”家族会議”という名の裁判を開催するが、これもどうかと思う。なんでもかんでも法律で整理出来るわけではないし、プライベートにも法律を常に振りかざされたのではたまったもんじゃないし、息苦しい。色々と最近、寅子の言動が鼻につくのだ。
新潟編では、謎の女性美佐江の登場で結構面白かったが、また舞台が東京に移り、花江たち家族と、轟やよねなど懐かしのメンバーとの物語が再開されたのは良かったが、どうも寅子だけがむしょうにイラついてしまう展開がいただけない。これは当然脚本上では狙ってのことなのだろうが、寅子はこれまで色々な経験を経てきて法律の大切さと、一方で法律一辺倒ではなく、相手に寄り添うことの大切さを誰よりも学んできた筈なのだが・・・・最近の寅子はただ強情で理屈っぽく、無神経でKYなキャラになっていくみたいで、ギャップを感じてしまい心配だ。これまで楽しみに観てきただけに、朝ドラファンとしては今後の展開がちょっと気がかりである。