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3つの「鉄腕アトム」アニメ

僕はロボットものアニメの中でも、特に元祖である「鉄腕アトム」と「鉄人28号」は大好きである。アトムと鉄人は全くタイプが異なるロボットで、鉄人はコントローラーにより、人間によって操縦される巨大ロボット。つまり、誰がリモコンを握るかによって鉄人28号は正義にも悪にもなるのだ。一方、アトムは少年ロボットで、人間並みの感情が宿っており、自我が目覚める中で自分がロボットであることに苦悩していく。同じロボットでも実に対照的な2作品だが、常に時代の節目に登場し、良きライバルとして人気を二分してきた。

前回、手塚治虫展の模様を紹介したが、今回は鉄腕アトムの3つのテレビアニメに関して紹介したい。

鉄腕アトムはこれまでに3回アニメテレビ化されている。最初は1963年1月から1966年12月まで4年間に渡り、193話が放映された第1作のアトム。まさに日本で最初の連続テレビアニメ作品として登場したアニメ界の金字塔であり、193話も放映されたことでもその人気ぶりが伺える。最高視聴率40.7%を上げ、アニメ作品としては現在でも史上最高記録を保持している。基本的には一部の話を除き、白黒で放映された。この第1作のアトムはかなり前のブログでも紹介したが、2枚のDVDを持っている。

続いて、1980年10月から1981年12月までで全52話放映された第2作。こちらは初のカラー版アトム作品で、僕が小学生の時にリアルタイムで見ていた唯一のシリーズである。ちょうどこの頃、ライバルの鉄人28号も「太陽の使者 鉄人28号」としてリメイク版放映され、やはり常に時代は同じタイミングでアトムと鉄人を求めていたのである。この第2作のアトムは、先日ブックオフでDVD5枚セットを発見し、思わず即買いしたのだが、見てみると覚えている話も多く、実に懐かしかった。

そして第3作が登場したのは、2003年4月から2004年3月までの1年間で、全50話放映された、手塚治虫亡き後に制作されたアトム。こちらは放映当時見ていなかった為、最近になってDVDを購入して見たが、第2作と比べアニメのレベルが格段に上がっており、より美しい表現となっているのが印象的。アトラスやウランちゃんが出てくる基本的な展開は変わっていないが、ややハード且つシリアスに描いたバージョンとなっている。時代背景もあり、主題歌をZONEやCHEMISTRY/m-flo, 藤井フミヤなどが担当。

そして、今年はアトムに取ってまた忘れられない年になりそうだ。何故なら、先日のブログで紹介したハリウッド版の鉄腕アトムである「Astro Boy」が秋に公開されるからである。こちらはどこまで原作に忠実で、どの部分が逆に違う解釈になっているのか、またハリウッドアニメ技術の手にかかると、どのくらい美しい映像となるのかなど、色々と見所満載である。また、これまで鉄腕アトムを知らない子供たちにもアトムの魅力に触れて貰いたいものである。
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