大塚製薬の人気飲料、ポカリスエットの新テレビCMが、7月からオンエアされているが、かなり秀逸だと感じたので紹介したい。毎年、ポカリのイメージを上手く表現した、輝く若者の青春をテーマにしたCMなどで話題になり、若手女優の登竜門としても有名なCMだが、今年も昨年に引き続き、女優の椿(つばき)と池端杏慈(いけはたあんじ)の2人を起用。新テレビCMのタイトルは、「潜在能力は君の中。」篇となっており、スポットに合わせて15秒、30秒、120秒の3バージョンがある。テレビでのオンエアはどうしても短いバージョンが多くなってしまうが、やっぱり120秒バージョンがおススメなのでぜひ下記大塚製薬のサイトでチェックして欲しい。
ポカリスエット CM「潜在能力は君の中。」篇 120秒|OTSUKA ADVIEW SITE|大塚製薬
「考えるより先に動いてみよう。汗をかけば君の力は満ちてゆく。」という思いを伝えるために、「ゲーム」を表現モチーフとして制作されており、またキーメッセージは「潜在能力は君の中。」にて、CMでは生命力がデジタル世界を超えていく過程をリアルに捉えるため、主人公の2人が全力で120mの階段をかけ上がっていく様子をスマートフォンで撮影している。
バスに乗り遅れた2人は、急な階段道によるショートカットを目指す。全速力で階段を駆け上がっていくが、その道中に様々なデジタルオブジェクトが出現する。ARを駆使したデジタル画像がオーバーレイされており、なかなかユニークな映像。キャラやオブジェクトは、2000年代のポップカルチャーを象徴するデザイナーの田中秀幸氏を含む、数名のゲームデザイナーが制作を担当。また2人が駆け上がる際にかかる楽曲は、TikTokで若い世代にも人気のTomgggとena moriによるコラボ作品となっている。若い2人が階段を全力で駆け上がっていくシーンをワンカットで後ろから追いかけていく様子と、可愛い音楽の世界観が見事にマッチしており、なかなか秀逸なCMとなっている。
今年のCMの魅力は、上記の通りゲームをモチーフにしたデジタルとのクロスオーバーによる見せ方もあるが、やっぱりCMに登場する2人が何とも爽やかで可愛いという点に目を惹かれる。特に階段を全力で駆け上がって、美しい藤棚の通路でポカリを飲む姿が何ともキラキラした魅力に溢れており、CMではポカリのイメージが上手く表現されていると感じた。
椿は2009年生まれの15歳。2022年CMでデビュー。モード系の雑誌を中心に活動している。顔はどちらかと言えば正統派な美人タイプだ。2023年から「河合塾」イメージキャラクター、「ポカリスエット」ブランドCMキャラクター、2024年「パナソニック株式会社空質空調社」イメージキャラクター、MOOSIC LAB 2024 イメージキャラクターに起用される。3月公開の短編映画「犬の消滅」では初主演を務めた。
池端杏慈は2007年生まれの17歳。ちょっと桜井ユキにも似た感じで、特徴のある顔立ちが光る個性派タイプだ。第25回ニコラモデルオーディションにてグランプリを獲得し、雑誌「ニコラ」の専属モデルとなる。2022年放送のTBS日曜劇場「オールドルーキー」でテレビドラマ初出演。同年12月公開の映画「かがみの孤城」にて映画初出演となる。2023年4月より「ポカリスエット」ブランドCMキャラクターを務める。
昨年のポカリCM「青が舞う」篇で、2人が初W共演した際のインタビュー動画がなかなか可愛いので、ご興味ある方は下記映像をぜひチェックして欲しい。2人ともまだ若いが、CMなどで既に活躍しており、この2年連続でのポカリCMで更なる飛躍が期待されるが、魅力ある2人の今後の活動にも注目してみたい。
ポカリスエット史上初“Wヒロイン”(椿、池端杏慈)/「青が舞う」篇 インタビュー (youtube.com)
一発で惹かれてしまうテレビCMというのは色々な要因があるが、僕の場合は魅力的なキャスト(特に女優(笑))、キャッチを含めたメッセージ性としてのインパクト、CM全体の構成、そして使用する音楽が見事に融合した際にのみ溢れ出す化学反応みたいなものがあると思っており、結果素晴らしいCMになると感じている。最近で言えばAmazon PrimeやオロナミンCの新CMもそうであった。このポカリも過去にも色々と話題になったCMも多い中で、今回は特に上記4つの要素が見事に融合された好事例ではないかと感じた。ポカリ、あっぱれである。