まずストーリーだが、北幌高校に入学した黒沼爽子(多部未華子)は、見た目が暗く、周りからは「貞子」と呼ばれ、クラスに馴染めないでいた。しかし、クラスメイトの風早翔太(三浦春馬)や吉田千鶴(蓮佛美沙子)、矢野あやねなどの協力を得て、周囲の誤解を解き、友情・恋愛などを通して成長していく、というもの。
これまで多部未華子にはあまり興味を持ったことは無かったが、この映画ではとても可愛い、一途な女子高生を演じており、貞子似が強調された前半の面白い展開も含め、とても印象に残った。恋にあまりにも晩熟な爽子に中盤やや苛立つ展開もあるが、全体的にはシンプル且つ爽やかに纏まっていて、女子高生同士の友情も描かれている点がとても良かったと思う。
また今人気のイケメン俳優、三浦春馬が究極的に爽やかな同級生を演じているのだが、誰もが惚れてしまいそうな役柄を自然に演じている点はさすがである。この三浦春馬演じる風早翔太のことが好きな爽子のライバルとなる小桃沢梅役を、僕が最近気に入っている若手女優の桐谷美鈴が演じている。桐谷は今回もそうだが、ちょっと意地悪な恋敵を演じさせたら抜群で、今回もまさにはまり役である。
そして、最近人気急上昇の蓮佛美沙子が爽子の親友、吉田千鶴役を演じているが、その演技は光るものが有り、注目の女優である。蓮佛美沙子は鳥取出身で、実は僕が前に仕事でお付き合いのあった鳥取の人の親戚に当るのでとても親近感を持っている。
もう１本、純愛ラブストーリーで注目を集めていた映画、『ハナミズキ』は、今週のアメリカ出張の際にワシントンDC行き全日空の機内で見ることが出来た。こちらは『涙そうそう』、『恋空』と同じスタッフが製作した映画で、『涙そうそう』同様、同タイトルの歌にインスパイアされた映画である(歌とはもちろんご存知の一青窈による『ハナミズキ』)。北海道、東京、ニューヨーク、カナダ等、半年間にも及ぶ撮影を経て完成させた映画だが、各ロケ地の美しさも秀でており、純愛物語を印象的に盛り上げる。
夢のために東京の大学受験を目指す紗枝(新垣結衣)と漁師の家業を継ぐ為に励んでいる康平(生田斗真)は奇妙な縁から出会いお互い想い合うようになる。しかし東京に上京した紗枝と釧路に残った康平は遠距離恋愛を始めるも、それぞれのすれ違いから別れを選ぶことになってしまう。そしてそれぞれの道を進む2人は再び出会うこととなったが・・・。ハナミズキが導く10年に渡る愛の行方は。。。。
主演はガッキーこと新垣結衣。この映画はガッキーの為にあると言っても過言では無いほど、彼女の美しさが際立っている。この映画を見て益々ガッキーに惚れてしまった。
そして恋人の康平役にはこれまた最近人気のイケメン若手俳優の生田斗真。そしてプロのカメラマンとなる先輩の北見純一役には、今年NHK朝の連ドラ『ゲゲゲの女房』で水木しげる役を演じた向井理。このガッキーを取り合う旬なイケメン対決も見所の一つだ。
そして、何と前述の『君に届け』にも出演していた蓮佛美沙子が康平の幼馴染み役を演じており、この映画でも独特の存在感を放っていることも特筆に値する。
この２作品は共になかなか良く出来た恋愛ストーリーであり、今旬な主演陣が魅力的であった。物語もシンプルなところが返って判りやすく、好感が持てた要因だろう。
