しかし、ブルース・リー伝記でもう一つ重要な作品がある。それは、1976年に公開された『ブルース・リー物語』だ。この作品は、後に山ほど登場したブルース・リーそっくりさんの中でも、恐らく一番評価が高かった一人、ブルース・リィ(本名: ホー・チョンドー)が主演している作品だ(ブルース・リィって喧シ、思わず笑っちゃうほどのパクり(笑))。
この作品は高校時代にアメリカで観た記憶があったのだが、久しぶりに見たくなり、DVDを購入することにした。この作品、実はマニアの間では密かに人気の作品だ。ホー・チョンドーは、確かにブルース・リーには似ても似つかない顔だ。体は鍛えている感じはあるのだが、ブルース・リーよりがたいが全体的に大きく、ブルース・リーほどのシャープさも無い。それでも一応ブルース・リーのものまねを頑張ってやっているので、暫く観ていると段々と見慣れてくる。
そんなあまり似てないそっくりさん俳優のホー・チョンドーだが、僕は彼のアクションセンスはそれなりに高いと思っている。確かにブルース・リー本人のアクションを真似られる人はまずいないが、武道アクションとしてはしっかりした技術を持っているのだ。
また、この映画で注目すべきなのは、『死亡の塔』や、ジャッキー・チェンの『スネーキーモンキー蛇拳』、『ドランクモンキー酔拳』などで脚本を書いている、クンフー映画業界では有名なウー・スー・ユエン監督作品なのである。また実際にブルース・リーの幼馴染みであったユニコーン・チャンが本人役で主演していたり、ブルース・リー映画にちょい役で出ていた俳優が何人もゲスト出演しており、マニアにはたまらない楽しさがある。
映画の物語も、一応ある程度ブルース・リーの人生を忠実に描いているが、どちらかと言えば伝記としての細かいエピソードは省略されてファイティングアクションなどに重きが置かれており、その意味でドキュメンタリーというよりは、エンターテインメントとして脚色されていて、これはこれで映画としては良く出来ているのだ。また、映画の冒頭と最後で、シアトルにあるブルース・リーのお墓(実物)や、映画の最後には香港での実際の葬儀映像なども使われており、映画の途中にもブルース・リー映画のスチール写真なども挿入されている。
この映画を35年ぶりくらいにDVDで観賞したが、改めて観ると、クンフーアクション映画としてもなかなか良く出来ているし、伝記映画としてもまずまず忠実に描かれており、ブルース・リー関連映画としてとても貴重な作品であると改めて感じた。そして、ホー・チョンドーのことは高校生で観た時は似てなくてイマイチ好きになれなかったが、ブルース・リーとして観ずに、普通のクンフーアクション俳優と思って観れば、決して悪くない。この映画の中でも、注目すべきアクションシーンなども結構あって楽しめるのだ。何だか、彼が主演している他の映画も観たくなってきた・・・。
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