D'Trick mania

Le champagne et la santé, hier et aujourd’hui

長野まゆみ 『雪花草子』

2009-10-28 | book
分類すれば『行ってみたいな、童話の国』同じカテゴリーと断言するしかない。

キーワードは夜叉、近親もの。
性別や倫理は関係無く乱れている事が前提であるかのようである。

3作あり、日本の昔話にベースがあるのかもしれないが、『行ってみたいな~』よりはオリジナリティが見受けられる。

●白薇童子

●鬼茨

●蛍火夜話

童話にあるような、人間の業というものを考えさせるというより、人間を逸脱してしまったような薄ら寒いものを感じる。

いづれもハッピーエンドとは言い難い。


単行本:1994年6月


「ちょっと時代ものをやりたかった、けれども細かいところはわからないから適当に書く(笑)。「白薇童子」はすきなんですけれど。ちょっとしたお笑い系。そういう方が好きなんです。『水迷宮』に行く予行演習みたいなものですね。」

(文藝別冊より。著者談)


「・・・いにしえの都とその周辺を舞台として、鬼や女狐が跳梁する怪異の夜々を描く。近親相姦、少年愛、変態性欲を含む、官能的かつ残酷な三作・・・」

(文藝別冊より。井沢淳子評)

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2 コメント

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これ… (藍生)
2009-10-28 23:57:14
これどれか忘れたけど好きな話があって、今となってはそれが好きというのが恥ずかしいのでどれかは言いませんけど(忘れてますけど)わりと好きだった…。

挿絵の件については、夜啼く鳥は、の当初から結構「…キツイな!」と思っていますよ(笑)。
鳩山郁子が描いてれば納得いくんだけどな……。

なんか俳優が売れてCD出しちゃった、みたいな恥ずかしさがありますよね…。わかりにくい例えで申し訳ないですが(笑)。
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おほほ・・・ (Marie)
2009-10-29 22:21:40
なんか「長野まゆみが好き」と大声で言うのが恥ずかしいのはこーゆートコとか挿絵が占めてるウェイトが大きいですよねー。

初期の作品の感想文は面白がっていたのですが、最近は辛辣にならざるを・・・

っていつまでつづけるんだ?と思いつつ、出来るところまで地味に書きなぐっていこうと思います。苦笑
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