
ながさわたかひろ展『顔、顔、顔』故郷編が、山形県東根市・まなびあテラスで開催中。
東根市は僕の出身地なのですが、とはいえ僕が育った頃(30数年前)とはすっかり別の街の様相です。
畑を切り拓き、整備して、その真ん中に市役所や学校を建て、新しい中心部ができました。
その一画にある複合型の文化施設が「まなびあテラス」で、図書館と美術館と市民ギャラリーと、多目的に使用可能な教室などが併設されています。
美術館には展示用の設備が揃っており、やりがいのある展示空間です。ここでは今回が2回目の展覧会になります。
前回は東京藝大の宮本武典さんがキュレーションしてくれたので、それはもう洗練された空間になったのですが、今回は自分でやっているので… まぁ、毎度やっている個展の延長です。
ここ数年はコロナ禍にあって個展ができていなかったので、展示したい作品、見ていただきたい作品は、いっぱいあります。
特に2019年から取り組んでいる『愛の肖像画』。今回は、このシリーズほぼ全作品を展示しています。
時間軸でいうと、その真ん中にすっぽり空洞みたいな期間があり、それがそのままコロナ禍にあたります。
この時期の作品が『ウィズコロナの肖像』。会場を2フロアに分けて、それぞれ展示しています。
手前のフロアが『ウィズコロナの肖像』です。
これまでは1,000枚を一つの塊として展示していたのですが、今回は月毎に分けて展示してみました。
その奥が『愛の肖像画』エリア
真ん中にデスクが置いてあり、そこに僕が座っています。
すると、どういうわけか『ウィズコロナの肖像』だけを見て、そのままスーッと帰ってしまう人が多いことに気づきました。
その理由を、あるお客さんに尋ねてみると「人が居ると構えてしまうんだろう。ここらの人はそんなもんかも知れねぇ」とのこと。
えっ、それ、まさに僕自身がそうです… 汗
つまり自分は紛れもなくこの土地の人間なのだと痛感しました。
とにかく他人を意識しちゃう。知らない人と一緒にいると、手汗びっしょりで心拍数が上がっちゃう、そんなような。
言ってみれば『愛の肖像画』はすべて、そんな自分との闘いの記録です。
だから、そんな人にこそ見てもらいたい作品でもあります。
テキスト片手に見たら、誰よりも分かってくれると思うので。どんだけ寂しいヤツかって話ですけど。。
なので毎日、どうすれば気楽に入ってきてもらえるものか、動線とかを考えています。一番は僕が居なければいいのでしょうが。。
これから来られる方、どうぞ心穏やかにご覧ください。人が居ますが、話しかけられないかぎり喋りかけたりしません。
人畜無害です。
皆さまのお越しを心よりお待ちしております。
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