”気ままな…ホルン道楽”

要介護ロボ(5/7)

ことし101歳になるハルおばあさんは、今までは寝たきりの生活でした。
でも、最近は違います。前向きです。
介護ロボット「さくら子」と暮らしているからです。

さくら子は、終日(夜間充電している間も)ハルさんを部屋の片隅で観ています。
かかりつけ病院の監視カメラと直結。
異常があれば、さくら子の警報装置が作動し、家族の携帯もに連絡します。

朝、介護士が到着。
さくら子をNightバージョンからDayバージョンに切り替えます。
それから、バイタルチェックです。
脈拍や血圧を測りましょう。と介護士がいうと…。
「さくら子や、起こしておくれ」とハルおばあさん。
すると、「カラダヲ オコスノデスネ」と指示を確認します。
「そうですよ」というと、
さくら子は静かにハルさんに近づき、
そうっと身体を起こす手助けをします。

実はさくら子は三つ目なのです。
といってもゴーグルを付けていますので外からはわかりません。
要は物体の形状、距離を瞬時に捉え、三次元に計測します。
この場合、ハルさんがどう動かして欲しいかを、今までのデータから割出し、
画像を重ね合わせながら、しかも、絶えず軌道修正を繰り返しながら動いています。

ハルさんが電動ベッドを使わないのは、なるべく自分の力で起き上がりたいと考えているからです。
最初は介護士さんが起こしてくれていましたが、今ではお気に入りのさくら子の仕事です。

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